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高輪ゲートウェイシティ開業まで1年 新改札や線路をまたぐ動線整備
2024年3月6日 19:36
JR東日本は6日、「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」の、2025年3月開業予定の複合棟Ⅰ「THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH」の一部をメディア向けに初公開した。
高輪ゲートウェイシティは、将来構想を含めると約13ヘクタールに及ぶ新しい街。THE LINKPILLAR 1 NORTH/SOUTH(複合棟Ⅰ)、THE LINKPILLAR 2(複合棟II)、文化創造棟、TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE(住宅棟)の4街区で構成される。かつて品川車両基地があった場所で、高輪ゲートウェイ駅に隣接する。1~4街区を合わせた区域面積は約9.5ヘクタール、延床面積は約845,000m2。
コンセプトは「新たな文化・ビジネスが生まれ続ける国際交流拠点」。100年先の心豊かなくらしのための実験場と位置づけており、広域のスタートアップエコシステムの構築に取り組むとしている。
2025年3月に開業するのは、高輪ゲートウェイ駅の目の前に位置するTHE LINKPILLAR 1および駅周辺エリアで、高輪ゲートウェイ駅では新改札の設置も予定されている。今回取材できたのはTHE LINKPILLAR 1 SOUTHの14階および2階。その他の棟・エリアは2025年度中に開業予定。
THE LINKPILLAR 1の敷地面積は38,281m2、延床面積は460,177m2で、階数はSOUTHが地上30階・高さ161m、NORTHが地上29階・高さ159m、ともに地下3階。それぞれ6階までの低層階で商業施設を展開し、NORTHの29~30階にはルーフトップ商業を設置する。そのほか各棟にオフィス、SOUTH上層階に「JWマリオット・ホテル東京」が入居する。
また、スタートアップエコシステムの核となる施設として、NORTHに会員同士の共創やコミュニケーションを促進する「TAKANAWA GATEWAY Link Scholars' Hub」を整備。様々な業種の企業やスタートアップ、アクセラレーターが集うコワーキングスペースを備え、アカデミア、弁理士、弁護士、税理士などの専門家の支援を受けられられる。また、実証実験エリアを設け、会員企業のサービスを体験できる。SOUTHには約1,640m2のコンベンションホールを核としたMICE施設「TAKANAWA GATEWAY Convention Center」を整備する。
駅周辺では、デッキレベルで約6,500m2の駅前広場を設置。実験に伴うイベント・発表、街から得られるデータ活用の場にもなり、こうしたオープンスペースも実験場の1つとなる。また地上レベルには、自動車のほかバスなども入れる交通広場が設置される。
そのほか、高輪ゲートウェイ駅から泉岳寺方面へのペデストリアンデッキや、山手線等の線路を横断して港南・芝浦方面と行き来できる橋の整備が進められる。
JR東日本は、品川駅周辺の再開発にも参画しており、MICE施設や観光・集客などにおいて、高輪ゲートウェイシティと品川駅周辺施設との連携も視野に入れているという。
JR東日本による事業とは別となるが、高輪ゲートウェイ駅と品川駅の間にて、線路を渡る新たな道路の整備も進められていた。
THE LINKPILLAR 1 SOUTHのさらに南側(品川駅側)も、計画としては発表されていないが、将来的には新たな施設開発の可能性もあるという。
そのほか、THE LINKPILLAR 1 SOUTH 14階からは、東京タワーやレインボーブリッジなどをのぞめた。