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ボトル残量が分かるNFCタグ 化粧品やお酒で活用 凸版

凸版印刷は、スマートフォンをかざすだけでボトルに入っている液体の残量を確認できるNFCタグラベルを開発した。化粧品や医薬品、酒類などで活用を見込めるとし、8月から全世界で展開する。

開発されたNFCタグラベルは、容器の表面に貼り付けて使用する。一対の電極回路がラベル内に形成されており、スマートフォンで読み取ることで、容器内の静電容量の大きさから液体の有無や残量を検知できる。NFCタグラベルの回路を動作させる電源は読み取り時に供給されるため、電池などは不要。

これにより、ユーザーは中身の見えない容器の残量を簡単に確認できるようになる。また導入した企業は、ユーザーに対し“使用状況”に応じてコンテンツを提供する、追加購入を案内する、といったサービスも提供できるようになる。読み取りに専用アプリは不要で、タグラベルのICチップがURLを生成、Webブラウザ上で読み取った情報を確認できる。このほかNFCタグラベルを通じて商品情報の提供や、真贋判定も可能。なお、金属製のボトルに対しては使用できない。

凸版はこれまで、開封検知機能を持つNFCタグラベルを2017年から展開、高級ワインの偽造品対策などで提供している。新製品はこれまで培ってきた独自のアンテナ設計技術を活用し、NFCアンテナと液体検知回路を組み合わせたものになっている。従来から存在する工業用途での液体検知は、専用機器で読み取っていたが、今回の新製品はNFCタグラベルを使うことでスマートフォンで読み取れるようにした。