トヨタ、新型アルファード/ヴェルファイア発表

新型ヴェルファイア

TOYOTAは、新型アルファードと新型ヴェルファイアを発売した。価格はアルファードが540万円～872万円、ヴェルファイアが655万円～892万円。ガソリン車・ハイブリッド車から投入されるが、将来的にプラグインハイブリッド車(PHEV)も投入される予定。

今回4代目となる新型アルファード・ヴェルファイアは「性能を世界基準に昇華させる」を開発テーマとし、プラットフォームを刷新。「高級サルーン」として、振動・騒音対策、燃費や走りといった基本性能を向上させながら、内・外装デザイン、ゆとりの室内空間、使い勝手といった商品性の面で開発テーマにふさわしい価値を持たせるべく改良が行なわれた。

新型アルファード

さらに、アルファードとヴェルファイアの個性をさらに明確化。“王道”のアルファード、“こだわり”のヴェルファイアとし、ヴェルファイアは上位モデル的な位置づけになった。ヴェルファイアには、専用グレード「Z Premier」を新設定。黒を基調とした金属加飾でアグレッシブさに上質感を加え、個性をより際立たせた外観とした。ヴェルファイアらしいデザインに加え、ヴェルファイアならではというこだわりに応えるため、「運転する喜び」を感じられる専用のサスペンションチューニングやボディ補強を施し、専用のパワートレーンユニットも設定している。

アルファード・ヴェルファイア共通の概要としては、一般的な機械式駐車場の制限サイズ(全長5,000mm×全幅1,850mm以下)に収まるボディサイズを維持しながら、ミニバンでは平板になりがちなボディサイド部分の意匠に抑揚を持たせることで、力強く堂々としたスタイルを実現。同時に、限られたスペースを極限まで使い切る工夫でゆとりの室内空間を実現した。

デザインは、「Forceful×IMPACT LUXURY」をキーワードに、全体的なカタマリ感を意識。闘牛が躍動しているかのようなモチーフのデザインに取り組んだ。フロント部には突進するような力強さを生み出すべくエンブレム部分が最先端になる逆傾斜の形状とし、ボディサイド部分のフロントからリヤにかけては、地面を蹴り出すような力強さを感じていただけるようダイナミックに凹凸を持たせている。

室内は、運転席のドライビングポジションや2列目シートの構造を工夫し、3列目シートにおいてもシート脇のクォータートリムやバックドアトリムの薄型化など、0.1mm単位で検討。運転席と2列目シート、3列目シートとの距離は従来型比でそれぞれ5mm/10mm広い前後席間距離を確保した。

車内は「おもてなし」をテーマとした装備類を開発。天井中央には照明やスイッチ類、エアコン吹き出し口などの機能を集約するため、「スーパーロングオーバーヘッドコンソール」を開発。子供や高齢者でも乗り降りがしやすいよう、スライドドア部のユニバーサルステップは、トヨタとして初めて右側にも搭載可能になっている。

後席の電動シェードも工夫を凝らした。ムーンルーフのシェードは左右独立して稼働するタイプを採用。後席の両サイドに搭載される電動サンシェードは、トヨタ初となる、上から下に下がるタイプを採用。日差しを遮りながら景色を楽しむことができる。

電動サンシェード

最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を搭載。トヨタミニバンとして最も充実した機能を装備する。

• プロアクティブドライビングアシスト(車線内走行時常時操舵支援)
  ドライバーの操作を先読みしてステアリングの反力を変化させることで、不要な操作を抑制したり操作の遅れの防止でスムーズな走行をサポート
• プロアクティブドライビングアシスト(信号交差点に対する右左折時減速支援)
  信号交差点への接近を検出した際、ドライバーのアクセルOFFに加えウインカー操作に応じてあらかじめ減速を支援し、余裕を持った右左折時の操作をサポート

高度運転支援技術として「トヨタ チームメイト」を搭載。駐車時、渋滞時の運転をサポートする。

• アドバンスト パーク(リモート機能付)
  車外から専用スマートフォンアプリ「Remote Park」を操作することで遠隔で駐車・出庫ができる機能
• アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)
  高速道路・自動車専用道路での運転において、渋滞時(0km/h～40km/h)にレーダークルーズコントロールおよびレーントレーシングアシスト作動中にドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすと作動。ドライバーの渋滞時の運転負荷を軽減し、より周囲に注意を払った安全運転をサポートする

個性が際立つヴェルファイア

ヴェルファイアは、専用のボディ剛性部品を追加し、走り出しから車両がしっかり動く応答性の良さを実現。2.4L直列4気筒ターボエンジン搭載モデルも用意し、従来型の3.5L V6エンジンに対して低速度域のトルクを増大。加えてアクセルペダルをショートストローク化したことで、少ない操作量でも車両の重さを感じさせない力強い加速を実現した。走り出しから常用域での不快なエンジンノイズ低減と、加速時のスポーティなサウンドチューニングにより、運転する楽しさも追求している。

グレードは、アルファードがZグレード、Executive Loungeの2つ。ヴェルファイアがZ Premier、Executive Loungeの2つが用意される。

価格はアルファードのZグレード(2.5L ガソリンエンジン)2WDが540万円から。同(ハイブリッド)2WDが620万円から。Executive Loungeはハイブリッドのみで、E-Four(4WD)が872万円。

ヴェルファイアは、Z Premierグレード(2.4L ターボエンジン)2WDが655万円から。同(ハイブリッド)2WDが690万円から。Executive Loungeはハイブリッドのみで、E-Four(4WD)が892万円。

月販基準台数は8,500台。うち、アルファード約70％・ヴェルファイア約30％。

この他、福祉車両としてアルファード ウェルキャブも用意。車外へのシートの出しろが少なく、省スペースでの乗り降りが可能で、立ち上がりをサポートするチルト機構やひざへの負担を軽減する2段折れ式フットレストを装備した。今回新たにシートベルトを取り出しやすくするシートベルトプレートアームやリモコンホルダーも追加し使い勝手を向上させている。価格は472万円～564万円。