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マイナカードの保険証一体化やマイナンバー利用拡大など閣議決定

政府は7日、マイナンバーカードの健康保険証一体化や、マイナンバー利用範囲の拡大に向けた法律の改正案を閣議決定した。

改正案では、健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに一本化することを決定。2024年秋の一本化を目標とし、マイナンバーカードと「オンライン資格確認」を推進していく。また、マイナンバーカードが利用できない人には「資格確認書」を提供するが、期間を限定する。また、乳児については、マイナンバーカードの顔写真を不要とする(有効期間は5歳の誕生日まで)。

マイナンバーの利用範囲も拡大、社会保障、税制、災害対策以外の行政事務でも利用促進を図る。新たに、理容師・美容師、小型船舶操縦士、建築士等の国家資格や、自動車登録、在留資格に係る許可等に関する事務において、マイナンバーの利用を可能とする。これにより、事務手続きによる添付書類省略などを図る。約50の国家資格でマイナンバー利用を予定している。

また、法律でマイナンバーの利用が認められている事務に準ずる事務(事務の性質が
同一であるもの)についても、マイナンバーの利用を可能とする。あくまで法律で定められている事務に“準ずる”ものが対象。一例として、在日米軍によるワクチン接種は「予防接種法に基づいた事務ではない」として、当初はVRS(ワクチン接種記録システム)を使って接種記録を管理できないという問題があった。このように例外的に、個別の法規定がなくマイナンバー利用ができない場合に備えた法改正となる。

マイナンバーカードの普及・促進では、海外での交付や郵便局での交付申請受付などに対応。在外公館で、国外転出者に対するマイナンバーカードの交付や電子証明書の発行等に関する事務を可能とする。

また、マイナンバーカードにおいて、戸籍等の記載情報への「氏名の振り仮名」を追加。戸籍・住民票の記載事項に氏名の振り仮名を追加し、マイナンバーカードの記載事項等にも氏名の振り仮名を追加できるようにする。

給付に使う「公金受取口座」の登録促進に向けて、年金受給者を想定した新たな仕組みも用意する。給付受給者に対し、書留郵便により一定事項を通知した上で、同意を得た場合もしくは一定期間内に回答がない場合は同意したものとし、公金受取口座として登録可能にする。これにより、デジタルに不慣れな人でも簡単に登録が可能となり、給付の迅速化を図れるとする。