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イヌ、都心で大喜び。ホテル「inumo芝公園」を犬と一緒に見学した

港区芝公園に、ドッグフレンドリーなホテル「inumo芝公園 by Villa Fontaine」が2月25日にオープンします。ホテル内はリードをしていればどこでも犬を連れ歩くことができ、ベッドの上に犬が乗ってもOKという、ドッグファーストなホテルです。オープンに先駆け、ホテル内を筆者の愛犬とともに見学させていただきました。

同様のコンセプトのホテルは、地方の観光地では珍しくはないのですが、東京23区内でこのようなコンセプトのホテルは初めてです。運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌによると、「地方にいけば同様のホテルはあるが、地方の方が都心へ観光に来た場合、ドッグファーストなホテルがなかった」とのこと。実際、都心で犬と宿泊できる施設はあっても、ロビーや廊下で犬を歩かせることはできず、カートなどに入れて移動させる必要があります。そのため、大型犬などはそもそも宿泊できない場合もあります。

「inumo芝公園 by Villa Fontaine」エントランス
エントランスには足洗い場も完備

inumo芝公園では、リードさえしていれば犬をどこでも歩かせることができ、他のホテルにあるような、「小型犬のみ宿泊可」などの制限もありません。

リードをしていればどこにでもいけます
通路には「犬目線」のメッセージも

また、朝食や屋内ドッグランや犬の一時預かり、グルーミングなどのサービス料が全て宿泊料に含まれているわかりやすさも特徴です。特に都内での観光時は犬が入れない場所が非常に多いため、一時預かりのサービスが標準で受けられるのはありがたいです。夕食は別料金になりますが、都心に位置するホテルですので、犬をホテルに預けて外食に行く、ということも気軽にできます。

スタッフは実際に犬を飼っているなど犬好きが多いとのこと

宿泊料は2名利用時で4万円台半ばから5万円台半ば。1名からでも宿泊可能です。基本的に1泊1室利用のルームチャージに近い料金設定となっています。参考までに、3月1日に「ワンBEDフォース」の部屋に1名で宿泊すると1泊50,600円、2名だと52,800円、3名だと60,480円でした。1名でも2名でもあまり差がなく、3名でも+8,000円ほどで宿泊できます。

ベッドに犬を乗せてもOKな客室

一般的に、犬が同室宿泊可能な施設でも、犬はベッドやソファーの上に乗せるのは禁止という施設が多いです。寝具を清潔に保つうえでは当然の対応だとは思いますが、inumo芝公園では犬を寝具に乗せても大丈夫です。同様の施設は地方の観光地でもドッグファーストな施設に限られるものですが、都心で初めて同様のサービスを提供するホテルになります。

inumo芝公園のHPにも登場しているマスコット犬「レオン君」(左)
ソーシャルディスタンスぎみなツーショット

客室の種類は、「ONE BED FOURTH」「inumo ROOM」「TWIN」「KING」「TRIPLE」の4種。今回はTRIPLEを除く4部屋を見学してきました。基本的に客室のサイズは30m2と共通で、ベッドの構成などが異なります。

この中でも特に「ONE BED FOURTH」「inumo ROOM」は、犬を中心にベッド構成をアレンジした客室になります。

ONE BED FOURTH

ONE BED FOURTHルームは、犬と自宅のようにベッドの上でくつろげる、ということコンセプトとしていて、4つのベッドをつなげ、広いベッドの上で犬と共に過ごせるようになっています。公開時にはありませんでしたが、犬がベッドに上がりやすいよう、階段も設置する予定とのこと。また、ベッドのつなぎ目に犬が足を挟んで怪我をしないよう、寝心地を損なわないようにしつつ、つなぎ目を塞ぐスペーサーが設置される予定ということでした。これほど広いベッドの上で犬と一緒にくつろげるホテルというのはなかなかありません。個人的にイチオシのお部屋でした。

4つのベッドを繋いで犬が自由に歩ける「ONE BED FOURTH」ルーム

inumo ROOM

inumo ROOMは、固定式のベッドを設置せず、ソファーベッドを設置することで床面をプライベートドッグランのように使用できるルームになります。ベッドがないため床面がとても広く使え、犬と遊べるスペースを確保できます。就寝時にはスタッフがベッドメイクをしてくれるので面倒もありません。

床を広く使えるinumo ROOMルーム。ソファーの上に犬が乗ってももちろんOKです
客室からの眺めがお気に入り

TWINルーム

「TWIN」と「KING」ルームはスタンダードな構成の客室になります。TWINルームは110cm~120cm幅のベッドを2台設置し、「2名+小型犬or中型犬」にオススメとのこと。

ベッドが2台設置されたTWINルーム

KINGルーム

KINGルームは、は100cm幅サイズのベッド2台をつなげた「ハリウッドツイン」仕様。こちらは「2名+小型犬or中型犬」や「1名+大型犬or中型犬or小型犬」にオススメとのこと。

ハリウッドツイン仕様のKINGルーム
ほとんどの客室でバストイレはセパレート仕様
サステナブルな素材を使ったアメニティも充実

屋内ドッグランや貸切ラウンジも

ホテルの地下1階には屋内ドッグランやグルーミングルーム、預かり所なども備えています。

屋内ドッグランの広さは約76m2。小型犬は勿論、中型犬でも十分に遊べる広さがあります。床は滑りにくい素材を採用していて、犬が快適に過ごせるよう工夫されています。

雨の日でも安心な屋内ドッグラン
入口付近には有料のコーヒーメーカー等も設置

貸切で利用できる「ドッグラウンジ」もあります。こちらは宿泊料金には含まれず、1時間5,000円での貸し出しになりますが、他の犬が苦手な犬を遊ばせたり、友達同士での集まりやオフ会などさまざまな用途に利用可能です。床面は一見木材に見えますが、小型犬でも歩きやすいクッション性のある素材が使われています。

別料金で貸切の「ドッグラウンジ」

この他、犬も一緒に入れるイタリアンレストランや、持参した犬の食事を簡単に料理できるドッグキッチンなども設置されています。

犬も一緒に入れるイタリアンレストラン
「うまそう」
犬用の食事例。朝食料金に含まれます
別料金のディナーコース一例
ドッグキッチンでは簡単な調理が可能
犬の一時預かり所。利用料は宿泊費込みなので気軽に何度でも利用できます

ホテル内で快適に過ごせるのは勿論ですが、歩いて数分の距離に芝公園があるのもポイントです。屋外でも十分な散歩をさせることができます。

inumo芝公園は、ホテル内のサービスは勿論、立地も含めてまさに「ドッグファースト」と呼べるホテルでした。これなら犬連れでも安心して宿泊ができそうです。同社では、15年前から「ヴィラージュ伊豆高原」で愛犬と泊まれる宿泊サービスを提供していますが、都心で犬に特化したサービスを展開するのは初の試みです。今後は試行錯誤を重ねながらinumo芝公園のサービスを充実さていくとのこと。これからの展開にも期待したいところです。