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改正電帳法対応は約3割。メリット実感も中小企業対応に課題

クラウド請求書受領サービス「Bill One」を展開するSansanは、1月から改正電子帳簿保存法が施行されたことを受け、請求書関連業務に携わるビジネスパーソンを対象とした「電子帳簿保存法施行後の実態調査」を実施した。調査では約7割が、業務効率化やペーパーレスなど、改正電帳法のメリットを感じているという。

調査方法はオンラインで、対象は請求書を取り扱う業務を担当するオフィスワーカー(1,000サンプル)。調査期間は1月19日から21日。

調査によれば、改正電帳法に対応しているとの回答は31.5%で、従業員規模が大きな会社ほど対応が進んでいる傾向という。なお「対応していない」が32.8%で、「分からない」が35.7%と最も多くなっている。

従業員規模別に見てみると、100名以下の企業は「対応している」が23.4%、「対応していない」が47.2%だが、1,000名以上の企業では「対応している」が41.8%、「対応していない」が16.1%と、企業規模が多いほど対応が進んでいる。

また、対応している人のうち、約7割は業務上のメリットを感じており、うち約半数は電子帳簿保存法に対応したサービスを利用している。具体的なメリットは、請求書処理の時間が減った(65%)、請求書を探すのが用意になった(60%)、ペーパーレス化が進んだ(47%)、業務フローがシンプルになった(44%)、在宅勤務できるようになった(26%)など。

「未対応」と答えた人のうち、約3割は2022年内に検討を実施する予定だが、約7割は検討時期は未定としている。

Sansanでは、「対応は、大企業ほど進んでいるという現状が分かった。人員や予算のリソースがある大企業と比較すると、中小企業においては『紙依存の業務フローを変更するのが難しい』『外部ツール導入の費用が無い』といった課題が影響していると考えられる。一方、対応企業の多くは、業務効率やペーパーレス推進などのメリットを感じており、その半数は、外部サービスを導入している。電子帳簿保存法への対応と業務効率化を同時に実現できるサービスが担う役割はより一層大きくなる」とまとめている。