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KDDI、「menu」出資でデリバリー強化。au IDで経済圏拡大

KDDIは、フードデリバリーのmenuと資本業務提携契約を締結したと発表した。アプリ「menu」の支払いでau PAYを利用できるようにするほか、au IDとの連携を進め、デリバリーと店内飲食の双方で店舗支援やマーケティング強化に取り組む。

資本業務提携により、KDDIはmenuの株式の20%を50億円で取得し、menuを持分法適用関連会社化した。KDDIは、au PAYやPontaポイントといったau経済圏の拡大の一環として、日常的なコト消費の大きな市場である飲食やフードデリバリーへの取り組みを強化する。menuは国内6万店舗(申込数)の加盟店をさらに拡大、加盟店数でデリバリー業界トップを狙う。

具体的な施策として、まずはauスマートパスプレミアムにて、menuのデリバリーで利用できるクーポンをプレゼントする。7月中旬からは、menuのアプリにてau PAYの残高で支払えるようにするほか、au PAYの“ミニアプリ”としてmenuを追加予定。また、Pontaポイントの還元率アップなどのキャンペーンを実施する。

今後は両社のIDを連携した施策を実施する。例えば外出先で、デリバリーの利用履歴を反映して飲食店を案内するといったことが可能になるという。店舗に対してデジタル化を含めた業務支援も行なっていく。デリバリーの利用履歴を他業種にも展開するといったマーケティング面での取り組みも強化していく。

menuのこれまでの取り組み

なおmenuのサービスは、au独占ではなく従来通りの形で継続される。KDDIは今回の資本業務提携について、ID連携など深い取り組みを重視し、日本のベンチャー企業であり、さらなる拡大を目指していたmenuとWin-Winの関係になれることが背景にあったと説明している。

左からKDDI パーソナル事業本部 サービス統括本部 副統括本部長の多田一国氏、menu 代表取締役の渡邉真氏