ニュース

JR東日本、「スマートホームドア」など駅ホームや踏切安全向上策

スマートホームドア

JR東日本は、より安全な駅ホーム、踏切実現のための取り組みについて発表した。

同社は、2019年度末までに山手線、京浜東北・根岸線を中心に48駅(線区単位では57駅)について、ホームドアの設置を完了。新たな取り組みとして、2020年2月に、京浜東北線蕨駅で「スマートホームドア」を初めて導入した。

スマートホームドアは、ドアの形状をフレーム状として軽量化を図ったもので、コスト、工期を大幅に短縮できる。今後も積極的に導入することで、ホームドア整備の早期展開を目指す。2020年度には17駅(線区単位)でのホームドア導入を予定している。

ホームドア設置と人身事故件数推移
スマートホームドア設置計画

また、点字ブロックに線状の突起を設けて、ホームの内外が分かるようにする「内方線付き点状ブロック」については、1日あたり10万人以上の81駅は2015年度末、同1万人以上10万人未満の263駅には2018年度末に設置を完了。現在は、同3千人以上1万人未満の195駅のうち、151駅まで整備が進み、2020年度末までに整備を完了する。

ホーム端を着色して、利用者に注意を促す「CP(Color Psychology(色彩心理)ライン」は、2019年度末時点で、107駅331番線に整備を完了。2020年度末までに累計111駅370番線へ整備する。

駅社員、車掌が視認しやすい「高解像度ITV(モニタ)」については、2019年度末時点で128駅253カ所の整備を完了。2020年度も引き続き整備を続ける。

踏切事故に関しては、基本的に踏切を廃止する方向で取り組む。廃止が困難な第3種、第4種踏切については、第1種(自動遮断機を備える踏切)に切り換えていく。

踏切内に立ち往生した自動車等を検知するしくみとして、レーザレーダによって踏切全体を検知する「3次元レーザレーダ式障害物検知装置」を2019年度末時点で約830踏切に整備した。転倒した人などを検知できる新機能「転倒検知」と、降雨・降雪などの誤検知を削減するノイズ除去機能を備えた高機能版を2019年度は11カ所に整備。2020年度は78カ所での導入を予定している。