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近鉄、指紋認証改札を大和西大寺駅に設置。「近未来ステーション構想」

大和西大寺駅の中央改札口

近畿日本鉄道(近鉄)は大和西大寺駅において、指紋認証改札システムを設置し、駅構内店舗の従業員を対象として使用。生体認証に関する課題の抽出と、生体認証機能の活用に向けた検討を実施する。

近鉄が取り組んでいる、AIやITなどの技術を活用した新しい駅運営の形を検討する「近未来ステーション構想」の一環。

指紋認証改札システムは、業務改善に向けた取り組み。生体認証機能の活用に向けて、中央改札口と南改札口の自動改札機各1台に指紋認証装置を取り付ける。

近未来ステーション構想ではそのほか、利用者向けの取り組みとして、改札口見守りシステム、駅案内ロボット、大型マルチディスプレイを導入。

改札口見守りシステムでは、中央改札口・南改札口から入場する白杖を持った利用者や車椅子利用者を、改札口上に設置したカメラを通してAIが自動的に認識。駅務室内の専用パソコンを通じて駅係員に連携する。駅係員が他の業務中でも気づきやすくするシステムを導入し、より安心・安全に利用できる駅を目指す。

改札口見守りシステムと運用イメージ

駅案内ロボットは、多様化するニーズへの対応、増加するインバウンドに対する多言語での案内といった、駅での案内サービスを充実させるために導入。AIを活用した案内ロボットを、中央改札口カウンターとコンコース内に設置する。

駅案内ロボット

大型マルチディスプレイについては、利用者に対する案内機能強化のため、55インチのディスプレイを中央改札口内に9台設置。電車の発車時刻やのりば案内・沿線の案内等の情報を提供するほか、事故や災害によるダイヤ乱れ等が発生した時には運行情報等を提供する。

マルチディスプレイでの案内画面

大和西大寺駅ではそのほか、4月18日の最終列車後に北改札口を閉鎖し、19日の始発列車から南北自由通路に接続した中央改札口の供用を開始する。

中央改札口への通行ルート

また駅リニューアル工事を、2021年度完成に向けて実施。「和の伝統と現代技術の融合」をイメージコンセプトに、外装は、光沢のあるダークグレーの色合いにランダムな表面加工を施して陰影をつけたデザインとする。内装は、木目調と石調をベースにした、シンプルなデザインとする。

リニューアル後の外装イメージ(南側)
リニューアル後の内装イメージ

トイレの改修も実施。駅の北側と構内地下道にあるトイレを移転・統合する。多様なニーズに応えられるよう、段差のない広々とした空間づくりやパウダーコーナーの設置を計画している。2021年12月頃利用開始予定。