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RFIDでコンビニの廃棄ロスなどを解決。DNP/経産省など実証実験

大日本印刷は、経済産業省、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で2月に実施した、ICタグ(RFID)による、コンビニなどでの情報共有システムの実証実験結果を公表した。RFIDを使ってサプライチェーンの効率化や、食品ロス、廃棄ロスなどの社会的課題解決を検証した。

実験に協力した5店舗で、RFIDを使って情報共有システムと、生活者のスマートフォンを接続。これにより実験登録者を可視化し、リアルタイムでの販売価格調整や広告配信による変化を検証した。実験登録者は4,618人(男性31%、女性19%、不明50%)。

「ダイナミックプライシング」の実験では、RFIDによって在庫品の消費や賞味期限情報を取得して、期限切れ間近の商品の販売価格を下げるなど、時間による商品価値の変化に応じて価格を変動させた。これにより、買い上げ率が向上し、値下げされた商品を目的買いする生活者の傾向が確認できたという。

来店者が商品を手に取ると、商品棚の横に設置されたサイネージでその商品の関連情報を配信する実験も実施。対象商品と、競合商品、上位商品を訴求した場合の実験では、対象商品と上位商品の訴求時に買い上げ率の増加が見られたが、競合製品では効果が見られなかったという。

RFIDによって、商品購入後、家庭内でどのように商品が使われるかも追跡した。実験参加者の了解を得た上で、冷蔵庫、洗面所、ゴミ箱の3カ所で当該商品を「使った」「捨てた」という情報を取得。これにより、商品購入タイミングや使用期限切れ・ストック切れなどの情報を収集すれば、メーカーと生活者双方に有益なサービスを創出できる可能性を確認したという。

また、商品へのRFIDの取り付け位置について、ガイドラインを公開。コンビニで扱われる商品や、物流時の商品の梱包時などに、どのように貼り付けるのが最適かを示すもので、ペットボトルでは、ボトルの側面から飛び出す形で貼り付けると読み取りが良好であるなど、商品ごとに最適な貼り付け位置を示している。

ペットボトルへの貼り付け位置
梱包時の貼り付け位置