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ソニー、機械学習を用いた予測分析ソフトウェア「Prediction One」

ソニーは、機械学習を用いた予測分析ソフトウェアを開発し、ソニーネットワークコミュニケーションズが「Prediction One」としてサービス化した。6月12日から法人向けに提供開始する。当面は無料で提供し、有料化時期が決まり次第Webページで告知する。対応OSはWindows 8.1/10(64bit)。

Prediction One

Prediction Oneは、機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても操作できる予測分析ツール。ノートPCのような一般的な環境で動作し、数クリックの簡単な操作で高精度な予測分析を実行できるという。

予測とともに、その根拠も合わせて提示されるため、次のアクションの検討などにも役立てられる。マーケティングや営業、人事、生産管理、顧客サポート、査定業務など、幅広い分野で活用可能という。

予測分析は、統計アルゴリズムや機械学習を用い、過去の実績から将来の結果を予測するデータ分析手法の一つ。近年、蓄積したデータのビジネス活用の動きが企業を中心に加速しているが、予測分析をビジネス効率化や顧客価値の向上につなげるには、高度な専門性が必要となっていた。

一方、ソニーのR&Dセンターは、数年前よりソニーグループ内の金融やサービスを手掛ける事業組織において予測分析の導入を進め、実際の業務で使うことで、予測分析の自動化アルゴリズムやユーザーインターフェース、予測理由などの機能を改良。専門外の人でも簡単に使える予測分析ソフトウェアを開発してきた。このソフトウェアを、Prediction Oneとして法人向けに提供する。

Prediction Oneでは、クリックしていくだけの簡単操作で予測分析が実行可能。最適なモデルの選択やデータの前処理に関する独自開発の技術によって、高い予測精度を実現できるという。

Prediction Oneの操作画面
学習データモデリング時のユーザーインターフェース

ソニーグループ内の、具体的な事例は、ソニーネットワークコミュニケーションズにおける、ダイレクトマーケティングのROI向上や、ソニー損害保険における、入電予測の精度向上によるオペレーターのシフト配置最適化、SREホールディングスにおける、不動産の対面コンサルティング活動の効率化など。