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「d払い」が、個人間送金やウォレット対応。ミニアプリも

NTTドコモは、スマホ決済サービス「d払い」を強化し、個人間送金や銀行チャージに対応する。ドコモのウォレットサービス「ドコモ口座」と連携し、送金などの機能強化を図るほか、ミニアプリ対応によりd払いアプリ上からのタクシー配車などが可能になる。

ウォレット対応で銀行チャージや個人間送金

ドコモのウォレットサービス「ドコモ口座」と「d払い」アプリが連携。銀行チャージや送金機能を、d払いアプリ上でシームレスに利用可能になる。キャリアフリー対応のため、他社回線契約者でも利用可能。9月末の対応を予定している。

ウォレット対応により、銀行やコンビニATMからの現金チャージに対応。これまでのd払いは、クレジットカードと電話料金合算での支払いのみだったが、現金をd払いのウォレット上にチャージして、店舗での支払いなどに利用できる。

また、個人間の送金にも対応し、チャージした現金やdポイントを友人に送信できる。送信先は電話番号もしくはドコモ口座の番号から指定する。なお、受け取った現金は銀行での出金も可能だが、dポイントは出金できない。

新しいd払いアプリ
送金に対応

d払いミニアプリで、d払いからタクシー配車など

d払いミニアプリは、加盟店がスマートフォン上で提供している事前注文や事前決済などのサービスを、ミニアプリとしてd払いアプリ上で利用可能にする機能。例えばd払いアプリ上で、「JapanTaxi」の配車依頼などが可能になる。

個別のアプリを立ち上げずに、d払いアプリをプラットフォームに各サービスを呼び出し可能。ミニアプリでも専用アプリとほぼ同等の機能が提供可能だが、事業者の開発対応次第となる。また、決済手段はd払いに限定されるが、d払い用クーポンの提供なども可能としている。

2019年秋のスタートを予定しており、ローソン、マツモトキヨシ、エディオン、JapanTaxi、マクドナルドなどが対応予定。ローソンとマツモトキヨシが先行して対応する見込みという。

QRコードを「読み取る」決済も。マルチQR対応へ

利用者が、加盟店の掲示するQRコードを読み取ることで決済を行なう「読み取る」決済(ユーザースキャン、店舗提示型:MPM)にも対応。利用者がQRコードを加盟店に「見せる」決済と、QRコードを「読み取る」決済の2種類が用意される。

読み取る決済(MPM)は6月末からスタートし、d払い以外ともQRコードを共通化する。読み取る決済は、デジタルガレージのマルチQRコード決済ソリューション「クラウドペイ」に対応する。

店舗のQRコードは、d払い専用のQRコードではなく、クラウドペイによる複数決済事業者対応のマルチQRを活用。対応サービスは、d払いのほか、Alipay、WeChatPay、メルペイ、LINE Pay。6月末のd払いを皮切りに、各社が対応を進め、LINE Pay、Alipay、WeChatPayは順次対応、メルペイは2020年3月の対応を予定している。

クラウドペイによる加盟店手数料は一律3.24%。マルチQRの導入目的は、主に店舗側の負荷軽減で、複数のQRコード決済に対応させる場合の導入コスト削減や、店舗におけるオペレーションの改善が見込まれる。

なお、読み取る決済の店舗導入には、クラウドペイを展開するデジタルガレージとの契約が必要となる。そのため、読み取る決済と従来の「見せる」決済(利用者掲示型:CPM)の同一店舗での併用は想定しておらず、主に中小事業者向けの決済手段として、読み取る決済を店舗に提案する。

ドコモ キャッシュレスプラットフォームを推進

ドコモは15日に、2019年夏の新製品13機種や、36回分割で対象機種を購入し、2年後にスマホを買い替え・返却すると最大12回分の分割支払いが不要となる「スマホおかえしプログラム」などを発表。

NTTドコモの吉澤和弘社長は、d払いのリニューアルを、「ドコモのキャッシュレスプラットフォームの拡大策」と説明。d払いのアプリダウンロードは500万件を超え、今年度中には1,000万件の突破を目標に掲げる。

また、d払いとiDなどの決済、dポイントの加盟店も現在の100万カ所から2021年度末には200万カ所まで拡大予定とする。加盟店やユーザー基盤、dポイント、ドコモショップの営業リソースなどを組み合わせ、キャッシュレスプラットフォームを推進していく。

左から新田 真剣佑さん、ドコモ吉澤社長、星野源さん