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1台でほとんどのキャッシュレス決済に対応する「PAYGATE Station」。ポイント対応も
2018年11月2日 09:10
大和ハウスグループのロイヤルゲートは、1台でクレジットカードや電子マネー、QRコード決済などほとんどの決済方法や、共通ポイントサービスに対応できるモバイル型マルチ決済端末「PAYGATE Station」を、12月7日より発売する。
PAYGATE StationはAndroidベースのマルチ決済端末で、カードリーダー機能やQRコード読み取り機能、レシート印刷用プリンターを内蔵。中小の店舗における多彩な決済方式やポイントサービス対応を可能にする。
また、4G LTE対応の通信機能や無線LAN機能を搭載するとともに、バッテリーで動作するため、単体でワイヤレス利用が可能。固定レジでの利用だけでなく、テーブル決済や屋外での利用など、様々なシーンに対応できる。
本体正面には5型の液晶ディスプレイを搭載し、タッチ操作で決済手段の選択や決済金額、PINの入力などを行なう。カードリーダーは、右側面にクレジットカードの磁気情報を読み取る磁気ストライプリーダー、手前にIC情報を読み取る接触型ICカードリーダー、ディスプレイ上部にNFCおよびFeliCaに対応する非接触カードリーダーを用意。また、背面に搭載するカメラによって、QRコードやバーコードの読み取りも行なえる。これにより、クレジットカードやタッチ決済、電子マネー、QRコード決済など、様々な決済手段に1台で対応する。レシートプリンターは手切り方式となる。
外形寸法は84×184×58mm(幅×奥行き×高さ)、重量は420g。バッテリー駆動時間は、スタンバイタイムが2~3日、決済回数が300回程度。カラーは白と黒の2種類を用意する。
クレジットカードは、VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners Club、DISCOVER、銀聯などの国際ブランドに対応し、多数の国内アクワイアラとの接続も予定されている。
QRコード決済は、d払い、LINE Pay、楽天ペイ(アプリ決済)、PayPay、Origami Payなどをサポートし、中国のAlipayやWeChat Payにも対応。また、発表会では具体的な対応ブランドは公表されなかったものの、FeliCaベースの国内主要電子マネーにも対応するという。
この他、Pontaやdポイント、楽天ポイントなどの共通ポイントサービスにも対応しており、PAYGATE Stationを利用することで、これまで対応が難しかった中小の小売店や飲食店などでも、簡単に共通ポイントサービスを利用可能になるという。
このPAYGATE StationはAndroidベースのオープンプラットフォームとなっており、専用サーバーを介して決済処理を行なうためのAPIも用意される。これにより、既存POSシステムやモバイル端末を利用するmPOSなど、様々なシステムとの連携や、機能追加なども容易だという。
また、国際カードブランド5社が共同で設立した「PCI SSC」が定める最新のセキュリティ規格「PCI PTS 5.x」を取得するとともに、読み取ったカード情報を暗号化して処理を行う「PCI P2PE」にも対応し、カード情報の非保持、非通過での運用に対応。さらに、トレンドマイクロによるセキュリティシステムも導入。サーバー側には「Trend Micro Deep Security」が導入され、ウイルス対策やOS、ミドルウェアの脆弱性対策、不正アクセスによる改ざん検知を行なうとともに、PCI DSS準拠の複数のセキュリティ要件を提供し、それらを1つの基幹サーバーによって運用できるという。
またPAYGATE Stationには、IoT機器向けセキュリティーソリューション「Trend Micro Deep Security」モジュールを実装することによる脆弱性対策、不正なサーバー接続防止、端末のマルウェア対策が施され、安全な決済処理を可能にしているという。
この他、大和ハウスフィナンシャルが提供する「契約・精算おまとめサービス(BPOサービス)」を利用することで、電子決済の精算業務を1カ所で集約して行なえるオプションサービスも提供される予定。
ロイヤルゲート代表取締役CEOの梅村圭司氏によると、PAYGATE Stationの価格は7万円ほどを予定しており、QRコード決済業者や決済サービスプロバイダーなどの提携パートナーに向けて今後3年間で10万台ほどを出荷したいとのこと。小売店が利用する場合の価格については、決済サービスとの契約なども含めたソリューションとして契約する場合には5万円前後になるのではないか、との見通しを示した。