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YouTube、医療関連の「信頼できる情報源」が有資格の個人も対象に

YouTubeは、信頼できる医療/健康情報に対する取り組みをアップデートし、2023年中に医療機関だけでなく有資格者の個人・組織にも認定対象を拡大する。

YouTubeは2022年3月に、医療関連のコンテンツにおいて信頼できる情報にアクセスできるようにするため、医療機関の認定制度を開始。信頼できる医療機関や政府機関が情報源であることを示す「医療/健康情報パネル」を動画の下部に表示する取り組みを行なっている。また、検索結果の画面でも「医療/健康情報セクション」を用意して、信頼できる情報源からのコンテンツをまとめて表示するようにしている。

今回のアップデートでは、医療・健康情報関連で「信頼できる情報源」として認定される対象を拡大する。

YouTubeが医療業界と共同で定めた基準を満たす、医師、看護師、公認心理師の資格を持つ個人や組織が、YouTubeのチャンネルを「信頼できる情報源」に申請できるようになる。資格の種類については拡大も検討していく。現在は基準の策定が進められている段階で、2023年の年末までに申請の受付を開始する予定。

資格を得るための条件は多岐にわたり、コミュニティガイドラインの違反警告を受けていないといったことから、科学的根拠に基づき透明性が担保されていること、営利目的のヘルスケアブランドやメーカーが運営するチャンネルではないこと、なども条件になる。

この取り組みにより、医療従事者が個人単位で「信頼できる情報源」として情報を発信できるようになり、医療や健康関連の情報を求めてYouTubeで検索するユーザーに対し、信頼できる情報を届けることが、より行ないやすくなる。

質の高い情報が手に入る場所を目指す

医療や健康関連の情報で疑問を持っている人や悩んでいる人が、インターネットで情報を検索するというケースは増加している。YouTubeも例外ではなく、例えば日本では、2022年の健康関連動画の視聴回数は40億回以上におよぶという。

YouTube ヘルスケア & パブリックヘルス ディレクター兼グローバルヘッドのガース・グラハム氏は「YouTubeは患者の日常の一部で、患者は疑問への回答を求めている。YouTubeは地理的条件もお金も関係がなく、あらゆる障壁を取り除くことができる。健康に関するメッセージとして動画は強力であると、身をもって体験している」と、YouTubeが健康関連の情報を提供するプラットフォームとして高い効果を発揮できると指摘。「ゴールは、情報源として信頼してもらい、安全な場所だと認識してもらうこと。質の高い情報を入手できる状況にしてきたい」と、医療業界と連携しながら情報の質を向上させていく方針を語っている。

YouTube ヘルスディレクターのガース・グラハム氏