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ソニーのVAIOはビジュアルとオーディオを統合する新しいPCのあり方を提案することからスタートしたブランドだ。それだけに、サウンド面でのこだわりにも定評がある。そんなVAIOの音を、時に陰ながら支えているのが、ドルビーの技術だ。
今回は、ソニー株式会社 VAIO&Mobile事業本部の二家忠之氏(企画1部統合ACC課)、家門 秀和氏(共通設計部門1部設計3課)、皆川 哲哉氏(同PC事業部1部2課)、宮城正志氏(同PC事業部1部4課)ら、そして、Dolby Japan株式会社からは技術サポート部テクニカル・マネージャーの鈴木敏之氏、マーケティング本部・プロダクトマーケティング部のマーケティング・マネージャー、近藤広明氏らに、ソニーとドルビーによって作られたVAIOの「音」の秘密を聞いてみた。
—ソニーのVAIO事業部には、オーディオに特化して各製品を横断的にフォローする特別な部門があるとのことですが。
家門 「VAIOのオーディオ技術を検討する委員会」のことですね。VAIOのオーディオの全体をまとめている部署です。ご存じの通り、VAIOには多くの機種があるわけですが、機種ごとにそのサウンドを検討しつつ、その共通化技術としてのスピーカーやオーディオ技術について、サウンドの戦略を設計と企画で意見をあわせながら検討を進めるところです。私は設計を担当しています。
宮城 私はソフトウェア担当で、主にデバイスドライバを担当しています。ドルビーさんとはオーディオのドライバ組み込みのところで接点があります。
皆川 私は主にハードウェア設計を担当しています。スピーカーの実装などは私の担当ですね。
二家 そして、私は商品企画として、ラインアップの中でそれぞれの機種を単独で考えるのではなく、オーディオを横串で見ているという立場にあります。
—ドルビーさんと協業することの効果はいかがでしょうか。
二家 ドルビーさんとのつきあいは長いんですよ。現在の「ドルビーホームシアターv4」を採用する前は、「ドルビーヘッドフォン」、「ドルビーバーチャルスピーカー」などの個別の技術を採用していましたから、そのころからですね。当初はそういった技術がそれぞれ独立していましたが、近年はPC向けに「ドルビーホームシアターv4」というパッケージになって、PCに必要なオーディオ要素がまとめられるようになりました。それによって、PCに載せたときに使いやすいものとしてテクノロジーが提供されるようになりました。
二家 ドルビーホームシアターv4の良さというと、まず、PC用プレイヤーアプリによって使える、使えない、ということがないのがいいですね。PC本体にドルビーホームシアターv4を実装しておけば、どんなアプリでもドルビーさんの音響効果が使えます。音に関してもドルビーさんは卓越した技術力を持っています。オーディオの技術委員会の場でも他社の技術等と比較検討しましたが、音質的にも他社と比べて採用するに値します。あとは、ドルビーさんのブランド力ですね。マーケットで訴求力があり、ドルビーさんの音を欲しているユーザーも多いと思います。ソニーが培ってきた独自の技術でVAIO全体の音質向上に努めていますが、高付加価値機種にはドルビーさんの技術を選択できるようにすることで更なる高音質を目指してきました。
家門 基本的に今のPCは薄型、軽量化のトレンドがあります。それにともなって、サウンドはどうしても制約を受けるんですね。でも、そこにドルビーさんの洗練された技術を導入することで、低コスト、低リスクで、しかも、開発プロセスの中で負担にならずにサウンドのクオリティを底上げできるのは大きなメリットです。今、ドルビーさんのテクノロジーはパッケージ化されて、ホームシアターシステムへの接続を可能にするなど、さまざまな技術がグシャっと入っているように見えますが、他社と比較すると洗練されているんです。ブランド力もあって、名指しで「ドルビーの音が欲しい!」というユーザーも確かに存在します。
—具体的には導入に際してどのような作業が行われるのでしょうか。
家門 音の調整は基本的にドルビーさんと二人三脚で行います。ドルビーのテクニカル・マネージャー、鈴木さんに弊社まで来ていただいて、作業することもあります。作業フローは洗練かつ効率化されていて、こちらの設計リソースをあまり割かなくてもすむように配慮されています。基本的にはツール化された検証アプリケーションを用いて、チューニング結果の音をいっしょに聴きながら、鈴木さんと相談しながら決めていく感じでしょうか。こちらがVAIOのモデルを用意して、例えば、低音もう少し出したいんだけど、とか、音量どうにかならないか、とか、こういう方向にしてほしいというと、それを受けて鈴木さんがツールやユーティリティを使ってチューニングを行い、求める音を追い込んでいくというイメージです。
鈴木 作業はだいたい丸一日で終わることが多いですね。長期間かかるものでも、数回の作業といったところでしょうか。
宮城 膝をつきあわせて相談っていう感じですね。薄型化でスピーカーが薄くて低音も出にくいし、周波数特性もよくないなど、機構部も含めて足りないところがでてくるわけですが、その制約の中でサウンドとしての迫力をあげていく作業になります。もちろん、VAIOのモデルによってチューニングはまったく違います。スピーカーも違うんですから当たり前ですね。その調整を毎回うまくやっていくという点がポイントです。
—目指すべき「VAIOサウンド」の方向性のようなものがあるのでしょうか。
二家 VAIOのサウンドが目指すところとしては、「ピュア」「原音」というのが理想です。ソニーはテレビもやっていますし、オーディオもやっています。それぞれでアプローチは異なりますが、その方向性は同じです。
宮城 だからそこに近づけていこうとするのですが、やはり究極のところまではどうしてもいかないわけですね。だからモデルごとの方向性を決めて、音の色分けの作業をしていくこともあります。
鈴木 PCの音はハードウェアによって大きく異なりますからね。機種ごとのリクエストに応じて長野の事業所に赴き、実機を前に作業することもあるのですが、当然、ソニーの方にはその現場に立ち会ってもらって、この周波数を上げたらこうなる、というようなチューニング結果をその場で確認しあっています。何かひとつでもパラメーターを変えたら、必ず立ち会いで確認していただいています。先述のツール化されたアプリケーションを使用して、まず素のスピーカー音を自動測定しますが、最後はやはり耳で音を確認しながら、最高のレベルになるように追い込んでいきます。
家門 最終的にできあがった音を複数のオーディオ担当で聴いて、VAIOにふさわしい音であるのかどうか判断します。競合他社のPCの音と比較もしますね。
宮城 以前、デスクトップタイプのVAIOにドルビーホームシアターを搭載して、そのサラウンド音響を初めて聴いたときは、すごいと思いましたね。ドルビーさんならではの技術です。なるほどこういうのが欲しかったんだと思ったことを覚えています。ハードウェアの実力をすごく引き出してくれたと思っています。それ以降も、常に期待に応えてくれるのがドルビーさんの仕事だと感じています。
—VAIOのチューニングは、ドルビーサイドとしてはやりやすいのでしょうか。
鈴木 VAIOのサウンドはチューニングする前からかなりの完成度を持っています。ハードウェアが持つ特性のギリギリのところまで引き上げてあるんですよ。だから、そこにドルビーのテクノロジーをちょんとのっけても、どこか「やり過ぎる」面が出てきたりもします。だから、正直に言ってしまうと(笑)、チューニングは難しいですね。
皆川 スピーカーは設計の段階ですでにギリギリまで追い込んであるので、「遊び」が少ないというのはありますね。ユーザーのニーズに最大限応えるため、まずは自社の中で音質をギリギリまで追求します。
家門そこから更に改善を試みますが、その際にさらなるアプローチはいくつかあって、そのひとつがドルビーさんの技術ということですね。
—ドルビーさんがチューニングを行うタイミングというのは、開発のどの段階なのでしょう。
皆川 ハードウェアの部分はほぼ完成した状態でチューニングしてもらいます。ハードウェアはいわば「下ごしらえ」の段階で、その下ごしらえを十分にしたあとでないと、チューニングできないんですね。もしチューニングしたあとに下ごしらえを変えてしまったら、音も変わってしまいますし。
宮城 そう、筐体などは初期状態ではたてつけが悪いとか、あるいは途中でデザインが変更されるといった可能性がありますから、チューニングをそれ以前の段階でやっても意味が無いんです。だから、金型ができて筐体が整った状態で、チューニングを依頼することになります。
—ドルビーさんとしては、ハードウェアのほうに意見を出すことはないのでしょうか。
近藤 ドルビーの役割は、音を良くするための「手段」を提供することです。ソニーさんが望む音を出すためのお手伝いです。私たちの仕事は、あくまでソフトウェアでハードの音を改善することですから。もちろん、チューニング途中でハード設計の変更を要求するなんてことはありません。
鈴木 ただ、「ハードがもう少しこうだったら、よりいい感じになりますよ」、などの意見をそれとなく出すことはあります。そうすると次のモデルではその箇所が改善されている節があって……いや、たぶんなんですが(笑)。そこは継続的なおつきあいならではというところですね。まあ、長いおつきあいの中では、モデルの内容をほとんど開示してもらえない状態でのチューニングなど、いろいろ苦労もありました。
皆川 サウンドは本来、スピーカーだけでなく筐体にも影響されるんですね。筐体の共振などもありますから。ですから、そのあたりの情報を共有することは必要なのですが……ただ、VAIOの新規モデルはギリギリまで秘密なことが多いですからね、特にデザインに関しては。ソニー社員にも開示できないことすらあるわけです。でも、それをやっていると音決めができないのは確かですから、色々と手段を考えてきました。
家門 長野の事業所に、外部の方でも入室可能な視聴室を作ったんですよ。より安定した環境でチューニングできますし、社外には出せない実機を試してもらうことも可能です。
鈴木 チューニング用の部屋は、最初は無響室を使わせてもらっていたのですが、今はそちらで作業ができるようになりました。視覚聴覚の実験室として、防音効果設備を考えて作ってある部屋です。今のスタイルに落ち着くまでは紆余曲折がありましたが、そこはやはり、長いおつきあいを経て、今はずいぶん効率化できていますね。
—音を決めるために使うリファレンスの音楽などは決まっているのでしょうか。
家門 VAIOのオーディオ技術を検討する委員会では、基本的に規定の14曲を使用しています。競合他社のモデルを聞くときもそれを使いますね。
皆川 いろいろなバリエーションの音を試せる選曲になっています。内容は企業秘密ですが(笑)。
鈴木 そういう音源はドルビーにもあって、チューニングの際に使用しています。6曲くらいですが、ドルビーの持っているコンテンツのほか、J-POPや映画のサウンドもリファレンスに入っています。
家門 サウンドそのものはその14曲を基準に。各担当が流行の曲などを聴いて決めていきます。担当者は製品に対する思い入れがあるので、自分が設計したものは、いい音で聞きたいというこだわりがあるのですが、そこにVAIOの秘密があるように思います
二家 VAIOは、Visual Audio Intelligent Organizerの頭文字になっています。ですから、画質も音質もPCであるものの、一生懸命がんばりたいと常に努力しています。とにかくいい音をユーザーに提供したいという想いがあり、だからこそドルビーさんといい仕事をした結果として、ハードウェアとして最高の音を出せているんじゃないでしょうか。
—なるほど。本日はありがとうございました。
ドルビー PC向けテクノロジー
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Dolby技術搭載PC製品
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