入社前にはもちろん編集作業とは無縁だった中村さん。映画の宣伝活動は実は、パンフレット作成などの編集業務も含まれる。企画を立て、台割を作成し、執筆者を選択し、原稿を依頼し、校正をするのももちろん宣伝活動の一環だ。しかし、「まさかそんなことをするとは思ってもいなかった」中村さんだけに「予想以上の大変さ」を味わうことになる。「最近で最も大変だったのは、原稿を頼んでいたある有名人の方に直前にキャンセルさせそうになりまして・・・。あれには参りましたよ。結局は大変素晴らしい原稿を頂いたのですが」。
「ここ(アップリンク)に入る前、学生の頃なんですが、映画の配給もやって劇場もやるような仕事をしたいと思っていたんです。最終的には独立して、と。でも、実際に仕事を始めてみて、現実を知りました(笑)。今は、とりあえず、自分で作品を探して、その作品と最後までつき合っていきたい、という所に落ち着いています」と(とりあえずの)将来の夢を語った。 作品の公開前の夜は死にそうな程胃が痛いという中村さん。今後の活躍に期待しよう。
(谷古宇浩司)