2000/03/31 23:10
[東京ゲームショウ2000春] 今、ワンダースワンが熱い!
携帯のしやすさ、ソフトの豊富さ、その質などで、任天堂のゲームボーイが独占していた世界に切りこむ携帯ゲーム機となったバンダイの「ワンダースワン」だが、ここへ来て単なる携帯ゲーム機で終わらなさそうな勢いを見せている。
なんと、ある時はインターネット接続機に、またある時はホビープログラミングのプラットフォームにも使えるようになるという。ゲームショーでは、これらワンダースワンの可能性を広げてくれる周辺機器その他がたくさん展示されていた。
■ワンダーボーグ:昆虫型の歩行ロボットをワンダースワンでプログラミング
ワンダースワンでロボットプログラミングを行ない、それを赤外線通信で直接ロボットへプログラムのダウンロードして、完全自立型の歩行ロボットを作ってしまおうというセットだ。
プログラミング方法は、条件とそれに対応する行動のパネルをブロック状に組み合わせていくだけ。例えば、「左に何かある」と「右カーブ」を組み合わせたりするわけだ。高度なプログラミング言語の知識がいらないので、誰でも楽しむことができる。
「ワンダーボーグ」(画面の虫型ロボット)には、行動のきっかけとなる以下のようなセンサが6つ付いており、これらとプログラミングされた命令や状況、それらの優先順位を判断するのである。
赤外線センサ | 発信した赤外線がなにかに反射して戻ってくるのを感知する |
明るさセンサ | 光源や障害物の影などを感知 |
光フェロモンセンサ | 花やエサ、敵や仲間のフェロモンを見分ける |
触覚センサ | タッチセンサが前方の障害物を検出 |
歩数センサ | 移動歩数をカウント |
体内時計センサ | 10~60秒の時間の経過を判断 |
ワンダーボーグ専用の赤外線発信機能付きプログラミングカートリッジ「ロボットワークス」とワンダーボーグのセットで予価1万2000円。2000年8月に発売される予定だ。
いろいろなパーツのワンダーボーグが展示されていたので、自分でパーツ交換などもできると楽しそう。
■ワンダーゲート:ワンダースワンでネットサーフィン
ワンダースワンと携帯電話を「ワンダーゲート」と呼ばれる装置で接続することによって、Webのブラウジング、メールの送受信、通信ゲームを行なえるようにしようというもの。ワンダースワンを、インターネットにつながる携帯端末にしてしまえるわけだ。
現在対応している携帯電話はNTTドコモの800MHzのもののみだが、これから徐々に対応機種を増やしていく予定だという。価格や発売日はまだ未定だが、近々発売される予定だという。
■ワンダーウェーブ:PlayStationとの連携でさらなる飛躍
「ワンダーウェーブ」は赤外線通信機能を搭載した接続ユニットで、これがあれば、ワンダースワンとPlayStation(PS)、またはPlayStation2のポケットステーションとで双方向通信ができる。ワンダースワンとPSを連動させて遊ぶことができるので、対応のゲームソフトによっては、ワンダースワンで育てたキャラクタをPS、PS2で使用したりといったこともできるだろう。
6月発売予定で、予価は1500円となっている。
■ワンダーウィッチ:一般コンシューマ機のプログラミングツールが低価格で!
「ワンダーウィッチ」は、ワンダースワン専用のプログラミングツールだ。なんと、ユーザーがワンダースワン用のソフトを開発してしまえるというのである。
まず、ユーザーはワンダースワンを動作させるプログラムのソースコードをパソコン上のテキストエディタなどで作成し、同梱のCコンパイラでコンパイルする。次に、PC接続ケーブルとツールで、作成したプログラムファイルをワンダースワンに転送するというわけだ。作ったプログラムは、対戦通信ケーブルを使ってワンダースワン同士で交換することができ、インターネットなどを通じて自由に配布できるという。
価格などは未定だが、夏ごろ発売予定とのことだ。
(西尾ゆき)
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