2000/02/09 18:33
[INFOCOMM Japan] 12月、BSデジタル放送でテレビが変わる
2月8日から10日まで、東京ビッグサイトでINFOCOMM Japan 2000が開催されている。INFOCOMM Japanは映像プレゼンテーション関連の展示会。展示は業務用の大型モニターなど映像機器が中心となっており、個人向けの製品はあまり見られないが、BSデジタル放送開始を12月に控え、BSデジタル放送のデモコーナーが設けられていた。そこで、BSデジタル放送で、テレビがどう変わるのかレポートする。
●走査線数が倍以上になり、映像が高精細に BSデジタル放送では圧縮技術にMPEG2を採用することにより、大容量のデータ配信が可能となる。このため、これまで480本(インターレース=飛び越し走査)だったテレビの走査線が、1080本(インターレース)、720本(プログレッシブ―順次走査)となり、従来よりずっと高精細な画面表示が可能となる。また、BSデジタル放送開始以後は、従来4:3が主流だったテレビ番組の画面比率も、16:9のワイド画面が主流になっていくという。
●見るだけでなく、情報を選択できるテレビ 写真や画像、文字などのデータを配信する放送のこと。BSデジタル放送では、いつでもボタンひとつでニュース、天気予報、交通情報などがリアルタイムで取り出せるほか、ムービーや音楽データの放送やダウンロードサービス、オンラインバンキングなどの用途も考えられている。また、視聴者から放送局へデータを送るために電話回線を併用すれば、番組のクイズやオークションに応募したり、アンケートに答えるなどがリアルタイムにできる。このため、新しい形の視聴者参加型番組なども生まれると言われている。
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データ放送で、ニュース・天気予報・スポーツの結果などをいつでも見られるようになる |
台風や地震などの際も、リアルタイムの情報が得られる |
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現在のテレビにBSデジタルチューナーを付ければBSデジタル放送が楽しめる。高画質を楽しみたいなら、デジタルハイビジョンテレビが望ましいが、高いテレビに買い換えなくても番組やデータ放送を楽しめるというわけ |
●多チャンネル化 また、視聴者にとっては多チャンネル化も大きなメリットとなる。現在のテレビはどの局も同じ時間帯に同じような番組をやっている場合が多いが(すでにデジタル化・多チャンネル化しているCSデジタル放送は別だが)。いつでも見たいときに見たい番組が見られるのは、生活スタイルが多様化している現在では大きなメリットだ。
●合い言葉は「1000日、1千万台」 今年の12月1日よりBSデジタル放送が始まり、その後地上波放送のデジタル化が予定されている。これらを推し進める電機メーカーや放送局など業界では、「1,000日、1千万台」つまり約3年で1,000万台の普及を目指している。また新しい衛星の打ち上げにより、家庭の受信機がBS・CS・地上波で一体化が可能になるなどで、放送開始10年で6,000万台の普及が見込まれるという。
◎お問い合わせ
INFOCOMM Japan2000事務局
Tel: 03-3273-6186
Email: t-infocomm@jij.co.jp
◎関連URL
INFOCOMM Japanのホームページ
http://www.jij.co.jp/infocomm/
(工藤ひろえ)
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