1999/10/27 18:42
富士通、携帯電話で日本語を簡単に入力する方式を開発
富士通は、携帯電話をはじめとする小型携帯端末用の、キーボード配列に特長のある文字入力方式を開発した。富士通によれば、この方式によってほぼ会話速度で文字メールが可能になるという。また、操作方法の習得も容易だとしている。また、ハードキーボードでもソフトキーボードでも利用でき、ソフトキーボード(液晶に表示するキーボード)の場合は、他の入力方式との混在が可能だという。
富士通が開発したこの入力システムは,子音母音文字セットによるかな入力方式を採用。ひとつのキーに子音と母音を割り当てた左列・右列のキーグループと、子音を割り当てず母音を割り当てた中央列のキーグループを備えている。
入力はローマ字入力で行なう。清音のキータッチ数は、ローマ字の文字数と同じ。濁音・半濁音のキータッチ数は子音が2打となりキータッチ数はローマ字の1.5倍(109フルキーボード比較)で済む。平均すると従来型の携帯電話の約半分のキータッチ数になるという。
富士通ではこの方式を、携帯電話、PHS、ゲーム機器、携帯端末、インターネットのWeb上、測量機器など幅広く利用できるようにするため、この技術のライセンスを販売し、技術の普及に努めたいとしている。
●入力例(「か い わ も じ」の場合)
か(KA) | 左列「K」ボタンを1回押して、中央列「A」ボタンを1回押す |
い(I) | 中央列「I」ボタンを1回押す |
わ(WA) | 右列「W」ボタンを1回、中央列「A」ボタンを1回押す |
も(MO) | 右列「M」ボタンを1回、中央列「O」ボタンを1回押す |
じ(ZI) | 左列中央の「S」ボタン(「Z」ボタンと共用)を2回押し、中央列「I」ボタンを1回押す |
●従来の携帯電話入力方式とのタッチ数の比較
入力文 | 従来方式 | 富士通新開発方式 |
きんきゅう いえにtelして あねより | 61打 | 28打 |
すこしおくれます ゴメンでんしゃにのりおくれちゃった | 93打 | 48打 |
コエガキキタイ ジカンアッタラ ラブコールシテー | 72打 | 44打 |
あけまして おめでとうございます ことしもガンバルぞ | 99打 | 50打 |
※従来方式の同一業が連続するとき文字カーソルのシフト操作1打は含めていない。また、変換キーを打つ回数は含めていない。
◎関連URL
富士通のホームページ
http://www.fujitsu.co.jp/
(工藤ひろえ)
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