1999/10/20 15:16
カシオ、パームサイズPCと暗号化したモバイルデータベースシステム
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業務用途専用に開発されたパームサイズPC「カシオペアE-80」 |
カシオは20日、独自の暗号技術を開発し、モバイル機器からデータベースを利用する企業向けソリューション製品「フロントデータベース」を2000年1月から提供すると発表した。
ノートPCやPDAなどの普及で、企業の機密情報を入れて持ち歩くことも多くなってきており、セキュリティ対策の必要が指摘されている。こうした状況を踏まえ、カシオでは独自開発の暗号化技術『MDSR(Multi Dimensional Space Rotation)』を開発。同技術を利用したソリューション製品の第1弾として、同社のPDA「カシオペア」を使用した企業向けデータベース・ソリューションの提供を開始するもの。
ソリューションシステムの開発・提供にあたっては、Windows CE向けのリレーショナル・データベース製品を持つサイベース株式会社と、企業向けのソリューションやコンサルティング技術を持つ伊藤忠テクノサイエンス株式会社と協力していく。
モバイルデータベースシステムの端末となる「カシオペアE-80」は業務用途専用に開発されたもの。暗号技術MDSRを使用したセキュリティに対応するほか、ハードの耐環境性能も向上させている。通常携帯機器で60~70cm落下までの耐衝撃性能を1mまでに、動作保証温度範囲も-5~50度に拡大。Windows CE機では初めてのJIS防滴II型採用により、雨天などの環境下でも利用できる。電池は本体背面に装着するリチウムポリマーシート電池を採用。24時間利用できるS電池から、76時間まで利用できる大容量タイプまでを用意する。バックライトには超高輝度LEDバックライトの採用により、ライト点灯による消費電力を従来比1/12にした。「カシオペアE-80」の本体価格はオープンプライスだが、「本体+S電池+クレードル+ACアダプタ」の基本セットそのものの価格は10万円を切る程度で提供するとしている。
また、E-80とともにシステムで提供する256MBのコンパクトフラッシュカード(価格未定)は、カード自体に認証IDを設定、あらかじめ指定した特定の機器以外では読み出せない機能を持つ。
◎お問い合わせ
カシオ計算機 ソリューション企画部
Tel: 03-5334-4528
◎関連URL
プレスリリース
http://www.casio.co.jp/productnews/front_db.html
(工藤ひろえ)
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