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デジタルカメラカードCE-AG06の使い心地


■ デジタルカメラカードCE-AG06

シャープ ザウルスMI-C1
標準価格88,000円。ファインシルバーとフォーマルブルーの2色がある。店頭価格は7万円前後

 今回は、MI-C1用デジタルカメラカードCE-AG06について。

 CE-AG06は、MI-C1のCFカードスロットに挿すだけで、MI-C1にデジカメ機能を付加するカードだ。もちろんのことだが、単体では使えない。MI-C1と組み合わせなきゃダメ。試しにCE-AG06をPCカードアダプタに挿してMI-610に挿してみたが使えなかった(無謀な俺)。なお、CE-AG06の撮像素子は、35万画素のCMOS撮像デバイス。180度の首振りをし、マクロ撮影をカバーするフォーカスリングもついている。撮像素子自体が小型なので、CE-AG06本体も比較的ビックリするような小ささになっている。CMOSを採用したことは省電力化にもつながっているようだ。

 CE-AG06をMI-C1に挿し、MI-C1の[カメラ]機能を呼び出すと、デジカメとしての各種機能をコントロールできるようになる。ズーム(デジタル2倍)のオンオフ、明るさ調整、撮影場所選択(明るい場所・暗い場所)、画質(ファイン・ノーマル)、画像サイズ(大:VGA・中4/1VGA・小:1/16VGA)、撮影モード(自動・ドキュメント・人物・風景・連写)などをMI-C1の画面上で決めるわけだ。なお、画像はJPEG形式で記録されるが、撮影モードがドキュメントだとPNG形式となる。また、連写モードは自動と手動が選べて、連写した静止画は1枚の画像を分割するかたちで記録される。分割数は4分割・16分割・64分割が選べる。

 好みに応じて、上記の撮影条件等を画面上で設定したら、後はシャッターを押せば次々と画像が記録される。シャッターは(以前のパワーザウルスのカメラ機能とは違って)デジカメカード横側についているので、撮影時にはタッチペンを使う必要がなくて便利である。

 ていうか!! こーゆーマニュアル的な説明なんかかったりいと思ってる読者様が多いような気がしてならない!! なので、おもむろに、デジカメカードCE-AG06で撮った写真を見せていきたい!!



■ ん~、どうなんすかねぇ

 まず、スナップ写真を撮る方向での使用。画像サイズはVGA(640×480ドット)、クオリティはファイン、屋外・曇天下の風景を撮ってみた(写真右)。まあ、スナップではあるが、風景写真と呼ぶにはずいぶんキタナい感じ。

 次に、同じ条件で、カメラ部をクルリと回転させ、自分の顔を撮ってみた(写真下左)。顔写真ではあるが、ずいぶんキタナいツラでごめんなさい。

 今度は、室内の蛍光灯下(写真下右)。同じ条件でやはり自分の顔を撮っているのだが、撮影日は別の日。床屋に行った後なので髪が短くなっているわけだが、相変わらずむさ苦しい顔でごめんなさい。

 それから、文字の接写(接写は被写体に6cmまで寄れる)などに適するドキュメントモードでも撮ってみた。かなり小さな文字の看板を撮ったのだが、文字はちゃんと読めますな。

 で、画像を見ていただければおわかりいただけるように、デジカメとしては機能しているが、“写真を撮る”とか“写真を鑑賞する”というイメージとはかなり遠いクオリティになっている。「ザウルスがデジカメに!!」とか思って買ったりするとガッカリすると言えよう。でも、ヴィジュアルメモ的には十二分に使える。しかし標準価格は24,000円というのはどうなのだろう……。まあ、こういう判断は各ユーザーに任せたい感じだ。

 俺としては、やっぱり、結局、特に必要ない限り、このカードは使わないと思う。MI-C1内で処理するための画像を得る時だけ、このカードを使う感じだ。具体的には、アドレス帳で顔写真入りのアドレスデータを作る時とか、MI-C1で手っ取り早く画像メモ等が添付されたメールを送りたい時とか、MI-C1で画像入りのデータベース(パーソナルデータベースⅡ使用)を作るとき、くらい。

 一方、汎用的に使うためのデジタル静止画を得る時は、フツーのデジカメを使うと思う。現在では、85万画素とか150万画素とかのデジカメも安価になってきたし、何よりCE-AG06よりもずっとキレイで高精細な写真が撮れるのだ。わざわざCE-AG06で撮ってMI-C1以外の機器でその写真を利用するってのは、ちょっと考えにくい。

 ん~でもどうなんでしょうねぇ。デジカメ画像については、基本的には大は小を兼ねるで、画質が高い方がメリットがあるのだが、でも、MI-C1だけ持って歩くスゲェ軽快なモバイルにおいて突然デジカメが必要になったなんて時にはCE-AG06が非常に有意義な存在に思える。まあ、この辺もユーザーの使い方・考え方次第だろう。



■ なんとなくの使い勝手

デジカメカードCE-AG06。CFサイズで非常にコンパクト。MI-C1に挿せば動く手軽さもマル

 CE-AG06、ハードウェアとしての物理的な使い勝手は上々だ。MI-C1に挿すだけで使えるし、本体が非常にコンパクトなのがいい。また、MI-C1のカメラモードを終了した時に、自動的にフォトメモリ機能に移動するので、撮った写真をその場ですぐ確認できるというスムーズさもある。

 俺としては、実際はそんなに多用しないデバイスではあるが、MI-C1をより多彩に使えるようにするデバイスとして、やはり持っておきたい(ていうか実際買ったわけだ)。このちっこいカードがあればザウルスがデジカメになるという、なんつーか希望を感じさせるモノとしての魅力がある。画像はイマイチ、みたいな内容を前述したものの、このカードがあると何となく&ちょいと押さえておきたい場面を気軽に撮ることができて愉快だ。

 抽象的かつ気分的な話になるが、わりといろんな場面で、視覚的なざわめきを覚えることがある。あっアレって話題の新車、むっこの街角は何か見覚えがある、おっこの風景は何となく俺の琴線に触れたような気がする、みたいに。そんなとき、CE-AG06みたいなモノがあると、心情的な満足度がかなり高まると言えよう。この一瞬のわりと新鮮な気持ちが今後の32分程度で俺の脳内のふだん使われないトコロに迷い込んで消える、という危うい心情を、ちょっとだけ補強して、いつもよりは長い間味わえるようにするために、画像を残す。利用したり記録するために撮影するのではなく、自分の記憶を補うような気分で写真を撮るのだ。

 そういう場合に、写真としては画質がイマイチだけど、記憶の補助としては十分に役立つCE-AG06による画像は、なかなかおもしろく役立ってくれるのだ。まあ単純に、とりとめなく撮った写真を後で見て「あぁそうそう、あン時はそんな感じだったっけなぁ」とおもしろがるだけなのだが。



■ ビジネス用途における使い勝手

 でも誰もが俺のように、ヒマだから何となく友だちに電話するような感覚で、CE-AG06を使うわけでもない。仕事の道具として使う人もいる。ていうか、VGAサイズで、光景の内容が十分確認できる写真が撮れるCE-AG06なので、使おうと思えば立派にビジネスツールとなるのだ。例えば、「クライアントはこんな方々でした」的メールとともに相手様のお顔のお写真を送るとか、某社がこんな新製品を発表しやがったと製品開発部にモックアップの写真を送るとか、現場の搬入状況はこんな感じと知らせるとか、使い道はいろいろある。

 で、そういう風に、ビジネスツールとして使った場合のCE-AG06には、やや違った使い勝手を感じる。全般的には特に問題なく、フツーに使える。ビジュアルメモとしての使い勝手は上々だ。が、限られた画質の中で、より鮮明な写真を撮りたいと思った時に、ちょっと違和感を感じる。

 ひとつはピントの合わせにくさ。MI-C1本体右側にCE-AG06が装着され、フォーカスリング(ピントを合わせるネジですな)も右手人差し指で操作できるので、ホールド性も操作性も悪くない。が、画面上でのプレビューが小さいので、画像を凝視しないとピントが合ってるんだか合ってないんだかよくわからないのだ。まあ、撮れる画像がそーんなにキレイでないってコトで、最初から「ピントなんかテキトーでいーや」というスタンスで撮ればあまり気にならない。でも、ビジネス用途となると、やはり人に見せるための画像を撮影するパターンが多いわけで、そうなると、なるべくキレイに撮りたいと考えてしまう。で、ピントをしっかり合わせようとする。そして、ピントが合ってるのか合ってないのかイマイチよくわからなくて、イライラしてくるという感じだ。

 あと、接写時にどーも出がちなブレ。俺がしっかり静止してないってのもあるのだが、かなり気合を入れないと写真がブレたりなんかする。CE-AG06で接写する時は、多くの場合、カメラを被写体に近づけての撮影になる(被写体をカメラに近づける状況にならない場合が多い)し、また被写体がクッキリ鮮明な文字類だったりするので、微妙なブレが目立つのだ。

 それから、撮影後の画像は通常はフォトメモリに記録されるのだが、ドキュメントモードのドキュメントクオリティで撮影した時は、パーソナルデータベースⅡの電子アルバムの画像として記録される。ドキュメントモードのドキュメントクオリティは、書類の複写とかに使うのに便利っぽいモードなのだが、この画像がパーソナルデータベースⅡに行っちゃうというのが、どうもなんか妙な感じ。

 ドキュメントモードとは、書類等の接写のために用意された撮影モードで、グレースケール32階調の画像が撮れる。また、このモードでクオリティをドキュメントに設定すると、画像はPNG形式となる。保存先は、パーソナルデータベースⅡのチョイ特殊なデータベースである電子アルバム(写真とその写真に対するコメント等テキストを扱うためのフォーマット)となる。ちなみに、PNG(Portable Network Graphics)形式は、圧縮しても画像のエッジ等の細部が滑らかになるという特性があるので、コントラストの高い書類等の画像化に向く。

 で、ドキュメントモードで撮るのは主に書類(名刺とか報告書とか)だから、覚え書き等を加えつつ整理する場合が多い。じゃあ文字も画像も扱えるパーソナルデータベースⅡに最初から入れちゃえ、という意図はわかる。でも、俺としてはCE-AG06で撮った画像は、とりあえずフォトメモリに入ってもらった方がスッキリしていいと感じるのだ。

 と言うのは、フォトメモリの画像は簡単な手順でパーソナルデータベースにコピー(変換)できるが、パーソナルデータベースⅡの電子アルバムの画像は(簡単には)フォトメモリに移せないから。つまりパーソナルデータベースⅡに入っちゃった画像は、フォトメモリ上でサクサク扱うわけにはいかないのだ。えー写真なのにどーしてフォトメモリで使えないの~という違和感が残る。JPEG形式とPNG形式の違いをわかった上でも、なーんかヘンな感じがする。

 ん~、なんでだろう。パーソナルデータベースをほとんど活用してない俺の知識の浅さからくる誤解的な違和感なのだろうか!? なんかよくわからない。写真は全部フォトメモリに入り、その中から必要なものをパーソナルデータベースⅡに移行するとか、アドレス帳に貼り込むとかいう方向で、つまり写真の集合場所はまずフォトメモリってなってた方がわかりやすいと思うのだが。あるいは、カメラ機能使用時に、画像のデフォルトの保存先がフォトメモリで、画像をパーソナルデータベースⅡで扱いたい時は保存先を(パーソナルデータベースⅡの)電子アルバムにもできる、というふうにした方が何かと便利なような気がするのだが。

 まあ、ソフトウェア仕様の細かいトコロが気にくわないってだけの話なんですけどね。基本的にCE-AG06は楽しむためにも使えるし、ビジネス上のビジュアルメモとしても利用できるという結論なんですけどね。



■ 蛇足

 ちなみに、電子アルバム上のPNGデータをフォトメモリーの画像として扱うには(ってまだこだわってんのかよ>俺)、PNG画像を電子アルバムからいったんパソコンに転送し、JPEG形式に変換してフォトメモリーに転送するという方法が手っ取り早いようだ。

 で、その方法は、電子アルバムの画像を、MI-C1内のPCデータとして送出([操作メニュー]→[通信]→[読込/送出]→[画像をPCデータに送出]の順にタッチ)し、ザウルスパワーコネクションで画像をパソコンに読み出す(パソコンデータフォルダーを使って受信)。これでパソコン上にPNG形式の画像ファイルができるので、後はJPEG形式(2000×2000ドット以下にする)やGIF形式(2048×2048ドット以下にする)に変換(するなどして、フォトメモリーに転送すればいい。

 それと、ちょっとまだ詳しく調べていないのだが、フォトメモリーでは、フツーのデジカメの画像を手軽には扱うことができない。例えば、CFメモリカード使用のデジカメで写真を撮り、そのCFカードをMI-C1に入れたら画像が見られるのかな~と思ったらダメなのであった。MOREソフトを使うとできるらしいのだが、この件は、まだ調べ中。手っ取り早い方法があったら知りたい感じ。ちなみに、MOREソフト関連の情報はシャープのSZAB(MOREソフト開発ツール)サポートページあたりから漁るとおもしろいかもしれない。

 でもアレですな、MI-C1は一般的なCFメモリカードに対応したんだし、どーせならDCF(Design rule for Camera File system)のような一般的なデジカメの画像記録フォーマットにも対応して、ついでにフォトメモリに“デジカメ画像閲覧モード”みたいな機能を付けて欲しかった。MI-C1をデジカメ画像の簡易ビュアとして使えたら、かなりイイ感じだと思う。

◎関連URL
新ザウルスMI-C1製品情報
http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/mic1/text/index.html
シャープスペースタウンのホームページ
http://www.spacetown.ne.jp/
シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/

(スタパ齋藤)
2000/02/18


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