こどもとIT
iPadで“フィジタル”な学びを体験できるスマートトイに3歳と6歳がチャレンジしてみた
ーー「Osmo リトル ジーニアス スターター キット」を抽選で3名様にプレゼント
2021年9月7日 06:45
子どもの玩具を選ぶとき、せっかくなら“学びと遊びが融合したものを選びたい“と考える保護者は多いだろう。小学1年生と3歳児の男の子を持つ筆者もそのひとりだ。
最近、特に気になるのはスマホやタブレットと連動して遊ぶスマートトイと呼ばれるもの。プログラミング教育やGIGAスクール構想の影響もあって、こうした知育玩具は増えており、“うちの子にもやらせてみたい”と思っていた。
そんな折、iPadを使って英語や算数が楽しく学べるデジタル学習キット「Osmo(オズモ)」を体験することができたので紹介しよう。小学1年生と3歳児の反応はいかに?
デジタルとフィジカルを融合した“フィジタル”で、遊びながら学べる
「Osmo」はアメリカで設立したEdTechカンパニー、Tangible Play Inc.が手がけるデジタル学習キット。アメリカでは教育者の利用も多く、30,000以上の教室で採用実績がある。
日本には2020年より本格参入し、すでに5つの製品が発売されている。英語や算数が学べる「Osmo ジーニアス スターター キット」、プログラミングが楽しめる「Osmo コーディング スターター キット」、ピザ屋の仕事が体験できる「Osmo ピザ カンパニー」、3歳から使える「Osmo リトル ジーニアス スターター キット」、創造力を育む「Osmo クリエイティブ スターター キット」がそうだ。いずれも各製品に用意された無料アプリをiPadにインストールして遊ぶ。
Osmoシリーズの特徴は、デジタルとフィジカルを融合した“フィジタル”を体験しながら、算数や英単語、プログラミングなどを感覚的に学べることだ。iPadと付属のパーツを使って手を動かしながら遊ぶので、タブレットオンリーにならない点も保護者目線で安心できる。
また、遊ぶときの準備も簡単。iPadを「Osmoベース」と呼ばれる専用スタンドに立て、手元を読み取るための「リフレクター」をiPadのカメラ部にかぶせるだけ。複雑な配線や機器の接続もないので、場所を選ばずに遊べる点も魅力だ。
6~10歳対象の「Osmo ジーニアス スターター キット」は、算数、英語、物理、アートを遊んで学ぶ
まずは「Osmo ジーニアス スターター キット」から紹介しよう。同製品は、英単語が学べる「Words」、計算ゲームの「Numbers」、図形パズルの「Tangram」、物理の概念に触れられる「Newton」、お絵かきが楽しめる「Masterpiece」と5つのゲームが楽しめる。ゲームの難易度を調整できるので、子どもの成長に合わせて長く使えるのが魅力だ。
5種類のゲームで、長男が一番気に入っていたのは、計算問題を解くゲーム「Numbers」だ。バルーンに表示された数字になるように、数字のピースを使って組み合わせを考えるゲームだが、小1の長男は算数を習い始めたばかりなので、前段階の「かぞえる」ステージからプレイ。海中のような画面に、波の音や神秘的な音楽も流れ、こうした没入感を高めるギミックもゲーム好きな長男を虜に。
「かぞえる」で使うピースは1、2、5の3種類。たとえば「15を作るときは5のピースが3枚必要」といった具合に、足し算だけでなくかけ算の概念にも触れることができる。我が家ではお風呂の壁に九九のポスターを貼っているのだが、親が「見てね」と声掛けしても進んで見ようとはしない。「Numbers」で遊ぶ姿を見て、夢中になりながら子どもが進んで学ぶことの大切さを実感した。
「Numbers」の次に長男が楽しめたのは、画面に映るお手本を手元の紙でなぞりながら絵を描く「Masterpiece」。お手本は、単純な線画から複雑なアートワークまで280種類以上も用意されており、iPadで撮影した写真を線画処理してお手本にすることも可能。人物や建物など、子どもたちが描きたいものに挑戦できそうだ。
ほかにも、アルファベットのパーツを並べて英単語を学ぶ「Words」や、7色のパズルピースを組み合わせて見本の形を作るゲーム「Tangram」も楽しい。本キットの対象年齢は6~10歳であるが、Tangramは「ジュニア」モードを選ぶと、見本の図形も簡単なので3歳の次男も遊ぶことができた。家の形ができると、煙突から煙が出るアニメーションもあり、見るたびに嬉しそうに飛び跳ねていた。
少し変わっているのは、物理の概念に触れられる「Newton」というゲーム。画面上部から落ちてくるボールをゴールに入れるゲームなのだが、手元の紙にペンで線を描いたり、身の回りの物を置いて、ボールがゴールに入るよう道を作る。ボールが跳ねる「バウンズ」と、転がる「ロール」の2メニューがあり、ステージは全部で60以上。ボールが跳ね返る角度やルートを考えることで、物理の原理や楽しさが味わえる。
プログラミングやお仕事も、子どもの頃から楽しく体験
次に興味深いのは、ピザ屋をオープンして人気店を目指す「Osmo ピザ カンパニー」。お客さんの注文に合わせて、丸いピザシートにトッピングをのせて注文通りのピザを作る。次々とやって来るお客の注文に合わせて、効率的にお店を切り盛りできるか、職業体験を味わえる。一見するとiPadを使ったハイテクなおままごとに見えるが、支払いはカードを使ったり、画面には店の利益率や評判が表示されるなど、なかなかの本格的な内容だ。
プログラミングゲームが楽しめる「Osmo コーディング スターター キット」は、3つの難易度に分かれたゲームが用意されており、段階的に進められる。ゲームの内容も、冒険をしたり、作曲をしたりと、友だちや家族と協力して楽しむことができそうだ。
幼児向けのキットや、お絵かきに特化して楽しめるクリエイティブなキットも
「Osmo リトル ジーニアス スターター キット」はOsmoシリーズの中でも対象年齢が3~5歳と幼児向けの製品。4種類のゲームが用意され、カラフルなOsmoスティックを使ってアルファベットを覚えたり、衣装のピースで着せ替えをしながら感情表現や問題解決能力を身につけていく。
「ABC's」はOsmoスティックを使ってアルファベットや英単語を学ぶゲーム。また同じOsmoスティックを使って図形を作るゲーム「Squiggle Magic」もあり、我が家の子どもたちは「Squiggle Magic」の方が刺さった。どちらのゲームにもMo(モー)というキャラクターがナビゲート役で登場。とにかくこのキャラクターはよく喋るのだが、パーツを置いた時のリアクションも可愛く、子どももじっと集中している。3歳の次男は最初、「ABC's」のゲームに興味を持てず苦戦したが、形を作るたびにMoが反応してくれるので少しずつ取り組めるようになった。
「Squiggle Magic」では、指示に従って動物や魚などさまざまな形を作って遊ぶ。また作った動物や魚は、紫色のモンスターに食べさせることもできる。我が家の子どもたちはこれにハマり、食べるたびにお腹が大きくなり、ゲップやオナラをするギミックに兄弟そろって大喜びしていた。
しかも、モンスターのお腹が膨れあがり、ヨタヨタと歩き始めた時、「まさか!?」と思ったらスッと画面から消えてトイレの水を流す音が。「そこはちゃんとトイレに行くんだね」と笑いながら、期せずしてこの夏トイレトレーニングにチャレンジする次男への良いアプローチにもなった。
5~10歳を対象にした「Osmo クリエイティブ スターター キット」は、お絵かき好きには勧めたい製品だ。用意された3つのゲームのうち、「Newton」と「Masterpiece」は前出の「Osmo ジーニアス スターター キット」と共通しているが、「Monster」が含まれるのはこの製品のみ。Moの指示に従って、自由なお絵かきに挑戦するゲームだが、自分が描いたものが形になってiPadに表れる体験は、無限の想像力を引き出してくれそうだ。
「Osmo」シリーズを実際に子どもと一緒に体験して感じたことは、とにかく子どもが飽きずに夢中になるという点だった。スマートトイの利点は「さあ、今から勉強するよ」と構えずに、親子が一緒になって楽しめるところ。各ゲームのアプリのクオリティはもちろん、実際に手を動かして遊ぶのもとても魅力に感じられた。
また、「Osmo」シリーズは遊びを通して、無理なく学習の習慣もつけられるだろう。コロナ禍により、以前よりも気軽に子どもを習い事に送り出すことができない日々が続いているが、ステイホームに慣れた遊びや勉強にカンフル剤を入れようと思ったとき、こういったスマートトイを取り入れるのも1つの選択肢かもしれない。ちなみに著者は、「Osmo ピザ カンパニー」の購入に心が揺れている。
この8月に発売したばかりの新製品、3歳からのはじめてのデジタル学習キット「リトル ジーニアス スターター キット(対象年齢:3~5歳)」を抽選で3名様にプレゼントいたします。
ご希望の方は、こちらの応募フォームに必要事項をご記入ください。応募締切は9月14日まで。当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。