萌え属性にはさまざまあり、姉萌え、妹萌えといった物理的な年齢に対するものから、ツンデレやヤンデレといった精神的なものに対するもの、そしてツインテールやゴスロリ、スクール水着やメガネといった外見に関するものまでさまざまだ。しかし萌えキャラが氾濫している今。オタクたちの萌えハートは食傷ぎみで、バカ売れするフィギュアが少なくなっている。
そんななか、先日発売されたのがバッドスマイルカンパニーの「和服美少女 きく」だ。かねてより萌え属性のアンダーグラウンドで暗躍していた「和服萌え」や「キモカワ萌え」を狙ったキャラクターで、店頭のポップによれば“(オリジナルキャラクター+地獄少女)×雛人形÷2”としている。原型師は明らかにされていないが、信頼できない消息筋によれば「人形〜の終月〜」が裏で糸を引いているということだ。
発売当日のアキバでは開店前からフィギュアショップのソフモップとプルコギヤには100人を超える長蛇の列ができ、フィギュアとしては異例の整理券配布を行っていた。列の先頭にいたマニア(32歳、彼女と職なし、親と同居)に聞いたところ「みっ、3日前から並んでたんだなブヒッ! 和服萌えの拙者は“きくたん”にゾッコンLOVEなんだな、ブヒッ!」と気温10度という寒さの中なのに、汗と異臭を漂わせていた。
編集部に届いた着色見本(実際に発売されるものとは異なります)を見ると、これ以上に日本人顔はない!という細く小さな目に黒髪の文金高島田(結い方のひとつで、花嫁さんの髪型)が萌え萌えだ。さらに“オヤジ ホイホイ”として破壊力を秘めているのは、美しいベジェ曲線を描くうなじ。少し見える福耳と合わせて、対消滅爆発ほどの萌エネルギーを秘めている。
唯一気になったのは、瞳にハイライトが入っておらず視線が飛んでいる点。これはヤンデレと好意的に解釈すれば気になることもない。コスチュームは布製で、「よいではないかよいではないか」「お殿様おやめください〜! あ〜れぇ〜♪」と帯を解くことも可能だが、当媒体としてはこの用法を推奨しているわけではない。
なお一部の購入者のツイッター情報によれば「目から赤い涙を流した」「昨日まで結ってあった髪が、今朝見たらサラサラのワンレングスになっていた」などの報告があり、一部に初期不良が出ているようだ。これについてメーカーに確認したところ「単に魂が宿しているだけで問題はありません。また回収・交換にも一切応じられません」とのこと。ただ「どうしても気になるというお客様は、神社などへの奉納をお願いします」(広報担当)ということだ。
価格はソフモップとプルコギヤともに税込みで3万7564円となっており、不気味さをさらにかもし出している。
(2012年4月1日)
[萌え Watch編集部]
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