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WebVRとEdgeでVRに「包括的対応」をするWindows 10 Fall Creators Update

WebVRとEdgeでVRに「包括的対応」をするWindows 10 Fall Creators Update

MicrosoftのVR、「Windows Mixed Reality」 プラットフォームの展開が17日の「Windows 10 Fall Creators Update」配信に合わせて本格始動します。そんな中、Microsoftは10日付のブログで、「Fall Creators Update」におけるWebVRへの対応状況を説明しています。

WebVRとは、WebブラウザーでVRコンテンツを扱うためのAPI。Windows 10 Fall Creators Updateに搭載された最新版のMicrosoft Edge ブラウザーは、WebVRを正式サポートします。WebVRについて詳しくは下記の記事をご覧ください。

WebブラウザーでVR。「WebVR」でVRコンテンツを作成
http://www.watch.impress.co.jp/headline/docs/extra/vr/1063597.html

Microsoft EdgeはWebVRの主要なフレームワークをサポート

Fall Creators Updateに搭載される「Microsoft Edge」の最新版は、WebVRを正式サポート。さらに、WebVR用のフレームワークとしてポピュラーな「A-Frame」、「BabylonJS」、「ReactVR」、「three.js」らも現状で、もしくは将来的にEdgeに対応するとのことです。

また、Windows Mixed Realityの専用モーションコントローラーもWebブラウザーでのVRに対応します。

WebVRのAPIはVRコントローラーを扱えないため、Webブラウザーにコントローラーを認識させるには別途Gamepad APIを用いるのが一般的ですが、Windows Mixed RealityのモーションコントローラーはGamepad APIで扱うことが可能となります。また、上述のWebAPIフレームワークのうち、BabylonJSとA-Frameはモーションコントローラーを扱うことができるとのことです。

Windows 10 + Edgeは「全てのWebをイマーシブで体験できる」

今回、ブログの後半で強調されているのが、「EdgeがVRを包括的にサポートするWebブラウザー」ということです。つまり、VRヘッドセットをかぶった状態でもVR空間の中で通常の2DのWebブラウザーを使うことができ、かつ、2Dから3DのWebVR体験へとシームレスに移行できる、という意味合いになります。

VRヘッドセットをかぶった状態でのシームレスなブラウジングという意味では、モバイルVRヘッドセットのGear VRに搭載されたWebブラウザー「Samsung Internet」でも限定的とはいえ可能ですし、Googleもスマートフォン用Chromeで同様の試みを進めてはいます。

とはいえ、PC用のWebブラウザーとしては画期的なのは間違いありません。また、Windows Mixed Reaityのホーム環境である「Criff's House」では、Webブラウザーも含めたマルチウィンドウ・マルチタスクを実現できるわけで、そうした環境で2Dブラウジングと3D WebVRをシームレスに行き来できるのは、非常に魅力的です。

「PCにおけるVR」の足場固めをWebVRで進めるWindows

Windows Mixed Realityプラットフォームは、PCにおけるVRシステムとしては後発にあたりますが、先行するプラットフォームとの姿勢の違いが徐々に見えてきました。

Oculusを擁するFacebookやHTCが自社プラットフォームやエコシステム育成に力を入れるのに対し、MicrosoftはWebという最も強力なプラットフォームを味方につけて追い上げをはかる構えのようです。

桑野雄