4K液晶、Skylake、ハイレゾ対応のFMVのフラッグシップ!

上質なマシンで動画・写真を楽しむ「GRANNOTE(AH90/X)」レビュー

様々な趣味にストレスなく使える「コンセプト勝ち」モデルの新製品

コンセプトのしっかりした製品は強いな、と「GRANNOTE」を見るたびに思う。デスクにただ置いているだけで「しっくり」来る。使うときは自然体で、ストレスなく操作できる。新製品の「LIFEBOOK AH90/X」はそんな「GRANNOTE」シリーズの最新機として、使いやすさと上質さを強化したモデルだ。

LIFEBOOK AH90/X「GRANNOTE」
品名LIFEBOOK AH90/X
CPUインテル® Core™ i7-6700HQ プロセッサー(HTテクノロジー対応) (最大3.50GHz)
OSWindows 10 Home 64ビット版
メモリ8GB (4GB x 2)
ストレージHDD(約1TB)
液晶15.6型ワイド 4K[3840×2160ドット]LEDバックライト付タッチパネル式高解像度・高輝度・高色純度・広視野角 TFTカラーLCD
光学ドライブBDXL™対応Blu-ray Discドライブ(スーパーマルチドライブ機能対応)
質量約2.5kg
駆動時間
(JEITA 2.0)
約4.9時間
記事の続きを読む

富士通の2016年春モデルのひとつとして発表されたこの「AH90/X」は、富士通の15.6型ノートパソコン「FMV LIFEBOOK AHシリーズ」の最上位機種。単にハイスペックなのではなく、「GRANNOTE」ブランドの製品として訴求されているのが特長だ。

この「GRANNOTE」は富士通が2年前からラインナップしているシリーズで、「人生を楽しむ大人世代のため」という製品コンセプト。当初は60歳前後のユーザーを想定されていたが、「使いやすく疲れにくい」丁寧な作りがより広い世代に受け入れられ、40歳代のユーザーや女性にも好評だったとのこと。「AH90/X」では、4Kやハイレゾなど、映像や音楽などの趣味にも対応できるより高性能な作りになっており、ファミリー層にも使いやすい。

究極の「GRANNOTE」と銘打つだけあるハイスペックぶりと細かいこだわり

最上位機種であるだけに、当然ながらスペックも満足できる内容だ。CPUは各社が今年の春モデルの上位機種に搭載しているSkylakeのクアッドコアCPU「インテル® Core™ i7-6700HQ プロセッサー」。高速なDDR4メモリ8GB(4GB×2)を標準搭載し、最大16GBまで増設可能だ。特にSkylakeは前世代から強化された点が多く、3Dゲームや動画編集などCPUに負荷のかかる作業でもその力強さを実感できるだろう。

OSはWindows 10 Home 64ビット版で、タッチパネルの画面と合わせて使いやすい。このタッチでの操作で日々触ることになる画面には、旭硝子製の強化ガラス「Dragontrail」が採用されている。「Dragontrail」はスマホの高級保護ガラスとして有名な製品で、表面のキズを気にするユーザーにも安心だ。また、Windows 10には「Google Now」や「Siri」のように使えるパーソナルアシスタント「Cortana」が昨年11月から搭載されており、もちろん「AH90/X」も対応している。Windows 7あたりからの買い換えであれば、せっかくなら今このレベルまで追いついてしまった方が、今後数年登場してくるであろう、IoTがらみの新製品や新機能も便利に使いこなせそうだ。

Dragontrail採用で強靱なタッチパネルは、表面が防汚処理されており指紋も目立たない

画面は15.6型ワイド、4K対応の3,840×2,160ドット(UHD 4K)と大型で高精細。外部出力はHDMIで4,096×2,160ドット(DCI 4K)まで対応しているため、大画面液晶とデュアル表示したいといった用途にも対応できる。また、高音質なサウンドも大きな特長のひとつで、ONKYO製の「ODMD」(Onkyo Double-Molding Diaphragm)採用のステレオスピーカーを内蔵。ハイレゾ音源を楽しめる。写真や動画、音楽にこだわりを持つユーザーにも満足いくスペックだ。

ストレージは約1TBのHDD。SDメモリーカードのスロットと、光学ドライブとしてブルーレイドライブが搭載されている。また、FHD(200万画素)のWebカメラやデジタルマイクを内蔵。高音を調整できる「あわせるボイス」を搭載しているため、会議の参加や家族とのやりとりでビデオ通話する際にも聞き取りやすい。「あわせるボイス」は、会話の聞きやすさで定評のあるスマホの「らくらくホン」にも搭載されている富士通ならではの技術だ。こうしたひとつひとつの細かいこだわりが、「GRANNOTE」全体の上質さ、使いやすさにつながっている。

「使いやすく疲れにくい」の正体は快適さを追求したデザインにあり

15.6型ノートパソコン LIFEBOOK AHシリーズのデザインコンセプトについては、富士通「LIFEBOOK AH77/W」デザイナーへのインタビューで詳しく解説されている。「シンプル&プレミアム」をコンセプトとし、高い質感で家の中に違和感なくなじむ。まるで高級家具のようなイメージだが、確かに「AH90/X」もそのコンセプト通りの仕上がりだ。

普段、デスクの上でカバーを閉じられた状態の時には、光沢のある黒い天板に落ち着いた高級感があり、ベロア生地のような微妙な光り方をする面が美しい。開くときには、側面が「谷」になっていて、どこに指をかけても開けやすい。化粧品のパレットケースで見たことがある作りだな、と感じた。確かにこれなら片手か両手か、右手か左手かとこだわらないで自然に開ける。

一見シンプルな天板は精妙な曲線を描いており、周囲の情景を映し出す
大人のデスクにもマッチする上質な光沢感
側面の「谷」形状のため、どこからでも指をひっかけて開けやすい

開いてみると、一転してキーボード面はシルバーのマットな質感でまとめられている。キートップは黒く、側面が少し緑がかったガラス調の作り。バックライトが光り、照明が暗めの部屋でもキーや文字がくっきりと見えて認識しやすく打ちやすい。

タッチパッドのボタンは使いやすい左右分割式。なだらかな形状になっており、手に優しい
視認性にこだわったキーボード面

また、キーストロークは約2.5mmと、ノートPCとしては深めでデスクトップPC並み。以前の「GRANNOTE」ではさらに深い3mmのキーストロークが採用され、キーを“打っている”感覚がわかりやすいのが印象的だった。実際この深いストロークはとても好評だったそうだ。今回は本体の薄型化もあり2.5mmに抑えられているが、それでも一般的なノートパソコンが1.4〜1.7mm程度のキーストロークしかないことを考えると、倍近いストロークがあり、他にはないキータッチだ。

また、キー自体を押し下げる重さが、位置によって3段階に調整されいるのも特長。力の弱い薬指や小指で打つ周辺のキーは軽く、親指で操作するスペースキーは重く、と指の強さに合わせて調整されているのだ。実際にこのキーボードで入力してみると、タッチが軽いだけではなく、あまりに自然に打てる感覚に驚くはずだ。

キーストロークはノートPCとしては破格の2.5mm。「押した感」がありつつも、キー位置によって押下圧が3段階に調整されており、長時間の使用でも疲れにくい

このキーボード面の上部には、左右にハイレゾ対応スピーカーを設置。アルミ素材を生かした高級感のあるデザインだ。

これまでハイレゾ再生と言っても個人的にはヘッドフォンで聴くだけだったのだが、「AH90/X」で再生すると、部屋の雰囲気がパッと変わるように感じた。ノートパソコンにそこまで高性能なスピーカーを取り付けても意味が無いと思っていたのだが、「AH90/X」に認識を変えられた。

ここ数年のハイレゾブームで昔ヒットした曲も続々とハイレゾ音源が配信され、コンテンツも充実しているので楽しみやすい。もちろんヘッドフォンを接続してのハイレゾ出力にも対応しているので、他の目的で「AH90/X」を購入される方にも、ぜひハイレゾ音源の再生はおすすめしたい。

ハイレゾ対応のスピーカーはオンキヨー製

デザインの話に戻ると、細かい点で言えば、USBやLANなどの端子を示す表示の位置も、側面の端子脇ではなく、キーボード面にあるため、わざわざ首を振ってのぞき込む必要がないという(※今回試用したのは試作機でであるため、側面に印字がある)。確かに何年も使っているノートパソコンでも、端子がどちらの側面のどの位置にあったか、意外に覚えていないもので、そういえば毎回探しているなと気づかされた。

さらに、画面には色調を調整する「あわせるビュー」や、ブルーライトを軽減する「ブルーライトカットモード」を選べるなど、パソコンを快適に使うための機能を搭載。記事冒頭で「使うときは自然体で、ストレスなく操作できる」と書いたが、そういった使用感は、それを実現するためのデザインの工夫や機能が徹底して盛り込まれた結果なのがわかる。

超高精細な大画面を4K動画や電子書籍で実感!

「AH90/X」のディスプレイは、3,840×2,160ドットの超高解像度(いわゆる4K)だ。初期設定だとデスクトップのUIの拡大率が250%になっているため実感しにくいが、試しに拡大率を100%(等倍)にしてみると、アイコンが豆粒のような大きさの広大なデスクトップが姿をあらわし、4Kの解像度の異様なまでの広さが実感できる。

この15.6型の大画面で見る高精細な4K動画の美しさと表示のスムーズさには、正直感動した。

超高精細な4Kディスプレイ。15.6型の大画面なのでタッチ操作との親和性も高い

YouTubeなどにアップされた4K動画は、4Kに非対応の液晶画面でも再生自体はできる。が、実際に正真正銘の4Kディスプレイで再生してみると、やはり美しさが別次元だ。まだまだ4K対応の液晶画面を持つノートパソコンは少数派でハイエンドに限られるが、最近はスマホでも4K動画が手軽に撮影できるようになったこともあり、4Kの表示ができる点は今後ますます重要になりそうだ。

また、実は一番驚いたのは電子書籍の見え方だ。もっとも顕著なのは文字の表示。解像度の低いディスプレイで表示された文字は、縮小するほどに描画に必要なドットが不足し、変にツブれて見えてしまう。が、4Kの高解像度なら、雑誌のページを見開きで表示した際に文字が小さくなってしまっても、文字の細い線はツブれず、はっきり視認できる。

タッチパネルでページ送りするのもやはり快適。雑誌やマンガを電子書籍で読むことが多いユーザーは、かなり恩恵が得られるはずだ。

B5サイズの雑誌の電子書籍版も見開きで表示し、なおかつ細かい文字もばっちり読める圧倒的高解像度

デジタル一眼レフカメラで撮影した写真の精細さもすばらしい。もともと動画よりもさらに高解像度なのが一般的で、現行機種では1,600〜2,000万画素のものが多いデジタル一眼レフカメラは、撮影した写真を一般的な液晶画面で全画面表示すると、原寸の25%程度の表示があたりまえになってしまうが、「AH90/X」の高解像度の画面なら原寸に近い縮尺で表示でき、原寸100%表示でも広範囲が表示できるので、ピントのチェックもラクにできる。

また、RAW現像やレタッチなどでもCPUのパワフルさを実感できて快適だ。これまで書き出しが遅くてあまり行いたくなかったRAW現像だが、「AH90/X」では現実的なスピードで行え、Skylakeのパワーを実感した。こだわりの趣味に十分使える1台になり得るだろう。

よく相談される「欲しい条件」の全部入り

実はパソコンや家電の記事を書いているとわかると、もれなく知人に「そろそろパソコンを買い換えたいんだけど……」と相談されることになる。延々聞いていると、面倒ながら気付かされることもある。

たとえば「Officeの新しいのが入っているやつがほしい」とか「子どものビデオを編集したい」という理由で買い換える人もいるし、「もうハードディスクがいっぱいで」とか「パソコンでEdyが使いたい」と言われることもある。どれも単体でソフトを買ってインストールしたり周辺機器をつければいいと思うのだが、できれば最初からインストールされていてほしいし、周辺機器もつけずノートパソコン1台で済ませたいそうだ。トラブルが起きたとき自分で対処できないとか、面倒くさいという気持ちはよくわかる。そして一度設定すると入れ替えが大変なので、少し高くてもなるべく壊れにくいものを長く使いたいと言われる。

「LIFEBOOK AHシリーズ」はそういった条件にもぴったり合うので、予算が合えば候補にまず挙げてきた。今回の「AH90/X」の場合も、Office PremiumやCyberLinkの写真・動画編集ソフトを搭載。さらに高品質な日本語入力ソフトとして定評のあるATOKもプリインストールされているので、先読みして推測候補を表示したり、ミスを補足して適切に変換。新語もどんどん学習してくれる。ハードウェア的にもNFCを搭載し、EdyやSuica、WAON、スマホ、家電などとも連携しやすい。

タッチパネルはまだ便利さを知らない人も多いが、スマホのおかげでイメージはしやすく、個人的には40歳代以降なら、まず勧めることにしている。気がつかないうちに進む老眼対策として、ブラウザーの細かい文字をタッチで拡大できる便利さは捨てがたい。導入後に「あれは便利だ」と後からたいてい感謝される。

さらに「AH90/X」なら、訪問セットアップ割引や、パソコン&純正周辺機器の優待販売などさまざまな特典が付く「My Cloud プレミアム あんしんプラス」コースが1年間無料。特典のひとつである「PCコンシェルジュ」は、パソコンや周辺機器の操作で困ったときに電話で相談できるサービスだが、なんと他社製ソフトウェアや周辺機器の質問にも答えてくれる。また、パソコンが万一壊れた際の修理も、「あんしんプラス」を2年目以降も継続契約していれば、毎年1回、無償修理が可能だ。

パソコン初心者ほど、パソコンにトラブルがあったときに、どこに連絡すればいいのか迷いがち。なぜか購入した家電量販店に持ち込み、結局解決しない、というケースもよくある。だから、「ここに任せておけば安心」と初心者が思えるような、充実したメーカーサポートというのは重要なポイントだ。もし有償のサポートプランがあれば真剣に検討することを筆者は強くお勧めしているのだが、AH90/Xなら上記の「あんしんプラス」が1年間無料なので、初心者にも非常におすすめしやすい。

「AH90/X」は、ノートパソコンを使い慣れたユーザーから、「パソコンの操作は苦手だが趣味に関するこだわりは強い」というユーザーまで納得して使える最上位機種だ。

GRANNOTE(グランノート)シリーズ 関連リンク

その他の最新記事

  • インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー
  • Intel Inside® 圧倒的なパフォーマンスを

Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Core、Core Inside、Ultrabook、Intel Atom、Intel Atom Insideは、
アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

[PR]企画・製作 株式会社インプレス 営業統括部
問い合わせ先:watch-adtieup-fmv1402@ad.impress.co.jp
Copyright (c) 2015 Impress Corporation, An Impress Group company. All rights reserved.