ドガンと「まとめ借り」した富士通製PC×3台。機種は「ARROWS Tab QH55/M」「ARROWS Tab QH77/M」「LIFEBOOK TH90/P」で、どれもWindows 8.1搭載。また、どの機種も筆圧1024段階のデジタルペンに対応したタッチパネル液晶を採用している。ので、指先でもデジタルペンでも使える。キーボード付きの機種はハードウェアキーボードおよびそこに搭載されているタッチパッドでの操作もできる。
どの端末も魅力的な使い勝手があるので、借用中にここぞとばかりにイジりまくっている。そうしているうちに、案の定、ヒッジョーに欲しくなってしまった。え? どの機種が欲しいのかって!? あー、えーと、あの……全部ですぅ〜、的な。
いやマジな話、そろそろこの3機種、インプレスに返却しなきゃならない時期なんですな。魅力的なPCをタップリ使わしといていきなり取り上げですよ。イヂワルですね〜。ちょうど俺が最強に欲しくなった頃に没収ですよ。もはや「釣り」ですな。「今PC回収すればアイツ絶対買うゼ〜」みたいな。って考え過ぎ>俺。
あら話が逸れましたけど、さあ、買うとしたらどの機種かな〜とマジメに考え中の俺なのであった。どれも実用性高いんすよね〜。てなわけで今回は、各機種の「俺的利用シーンと利便」についてアレコレ書いてみたい。
毎日持ち歩くなら「ARROWS Tab QH55/M」
まずは、タブレットPCの「ARROWS Tab QH55/M」。防水防塵の10.1型タブレットですな。サイズは横幅267×縦幅180.8×厚み9.9mmで、質量は約650g。わりと一般的な10型程度のAndroidタブレットと変わらない携帯感の「Windows 8.1 タブレットPC」である。ちなみに、メーカー公称の連続駆動時間は約15.5時間(JEITA 1.0)。
もーねー、この時点で欲しいですな。当然ではあるが、「ARROWS Tab QH55/M」なら各種Windowsアプリが使えて、防水防塵。屋外で天候や汚れを気にせず、長時間使えちゃうのである。
しかも筆圧1024段階のデジタルペン対応。お絵描き端末としてもイイのだが、ペンでの手書き文字入力やUIの操作は非常に効率的なのだ。ちなみにデジタルペン/デジタイザー部は、定評のあるワコム製。これは他2機種でも同様だ。
あとこのPC、解像度が2560×1600ドットもある。10.1型ワイド液晶上に約299ppiという密度で画像が表示されるわけだが、これがまあ非常にキレイ。使われているIPS Alpha液晶の性能もあり、その表示は印刷物のように鮮明。視野角も広いので、斜め方向から見ても表示が非常にハッキリと見える。
それと指紋認証デバイス(指紋センサー)を内蔵していること。これにより、Windowsへのログオンなどを指先のスライドひとつで行える。パスワード入力をショルダーハック(覗き見)されることもないので、スマート&セキュアに使える端末でもあるんですな。同様の指紋認証デバイスが他2機種にも搭載されている。
ちなみに、プロセッサーとしてはインテル® Atom™ プロセッサーZ3770(最大2.40GHz)を搭載している。処理速度的な印象としては、たとえば標準搭載の「Microsoft Office Home and Business 2013」の各アプリを使ってみると、どれもスムーズに動作するという感じ。俺の場合はOneNoteを多用するが、このアプリへの手書き入力などもストレスなく利用できている。ほか、Webブラウザーなんかもフツーにサクサクと動く。速度面でも十分実用的なタブレットPCだと感じている。
……やっべぇ〜やっぱ欲しェー!! これからアウトドアな季節なので、防水防塵の「ARROWS Tab QH55/M」を外に持ち出して活動した〜い!! ていうかこの端末いまいくらよ? あ〜予想以上に手を出しやすいお値段だな〜。やばいやばいやばいマジやべぇ〜!!
ともあれ、ついつい「ARROWS Tab QH55/M」を常時携帯してウヒウヒする自分を想像しがちな俺なのであった。「毎日持ち歩くタブレットを選べ」と言われたら、「ARROWS Tab QH55/M」と即答するかも。
おいしいトコ取りの「ARROWS Tab QH77/M」
それから、「ARROWS Tab QH77/M」。画面サイズが12.5型ワイド(解像度1920×1080ドット)のノートPCであり、画面部分をキーボードから外すと防水防塵タブレットPCとして使えて、さらに別売のクレードルと接続すればパフォーマンスと拡張性が高まってデスクトップPC感覚で使えるようにもなる。
この「ARROWS Tab QH77/M」、ナニゲにいちばん買いやすそうなPCですな。要はこのPCだけあれば、仕事でもプライベートでも様々な用途をこなせるからだ。
たとえば出張に持っていく。新幹線や飛行機での移動中はノートPCスタイルで使い、連絡や資料作成をサクサクとこなす。
そしてひとまずビジネスホテルに着いたら、必要最小限の荷物と「ARROWS Tab QH77/M」の画面部分だけを持ち、身軽に移動。「ARROWS Tab QH77/M」は、前述の「ARROWS Tab QH55/M」と同様、防水防塵のタブレットPCとして使えるし、デジタルペンにも対応している。ので、立ったままでも使えるし、天候や場所を気にせずアクティブに活用できるのだ。
出張を終えて帰社したら、専用クレードル(別売)にセット。オフィスでは「ARROWS Tab QH77/M」をデスクトップPCと同様に利用できるというわけですな。
出張などのビジネスユースでなくとも、旅行なんかのプライベートユースでも同様に使える「ARROWS Tab QH77/M」。たとえば移動中にPCスタイルで使って目的地のグルメ情報を収集し、移動先ではタブレットスタイルにして観光情報を参照したり地図を見たり、帰宅したらいつものデスクトップPCとして使えちゃう。
てな感じで、ノートPC、タブレットPC、デスクトップPCのオイシイところ取りをデキるのがこの「ARROWS Tab QH77/M」なのだ。プロセッサーとしてはインテル® Core™ i5-4200U プロセッサー(HTテクノロジー対応)/1.60GHz(インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー2.0対応:最大2.60GHz)を搭載。Office系ソフトやWebブラウザーなどを軽快に動作させられる。
また前述のクレードルと接続した場合、ターボモード動作となってインテル® Core™ i5-4200U プロセッサーのパフォーマンスを最大限に発揮できるようになる。たとえばWMV形式の動画ファイルをAVCHD形式にトランスコードするのにかかる時間が約40%も短縮される。デスクトップで使う場合は処理性能が高まるPCなのである。
なお、メーカー公称の連続駆動時間はタブレット状態で使うと約16時間(JEITA 1.0)、ノートPC状態で使うと約13時間(JEITA 1.0)となっている。バッテリー駆動時間も十分長いっすネ♪ いろいろなシーンで使いたい!! という場合はこの「ARROWS Tab QH77/M」ですな〜。ノートPCにもデスクトップPCにもなって、タブレット状態では単なるタブレットじゃなくて「防水防塵」というのがイケてる。Windows 8.1もデジタルペンもタッチ対応ノートPCもデスクトップPCも防水防塵タブレットも全部欲しいんだゼ〜ッ!! 的な人の欲望を満たすマシンだ。
変幻自在のゴージャスマシン「LIFEBOOK TH90/P」
そして、「LIFEBOOK TH90/P」。主なスペックは、プロセッサーとしてインテル® Core™ i5-4200U プロセッサー(HTテクノロジー対応)/1.60GHz(インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー2.0対応:最大2.60GHz)を採用している。前述の「ARROWS Tab QH77/M」と同じですな。
しかし他の部分はイロイロとゴージャス。たとえば画面サイズが13.3型ワイド(解像度2560×1440ドット)。「IGZO」ディスプレイを採用していて、フルHDの約1.8倍の情報を一度に表示できる。十分大きな画面に高精細な表示、複数のウィンドウを表示しつつの作業なんかもラクにこなせる。また、複数ウィンドウを整列表示させるアプリ(高精細ユーティリティ)もある。
ちなみに、メーカー公称の連続駆動時間は約12.5時間(JEITA 1.0)。大画面高精細のわりに、かな〜り長時間使うことができる。
とか細かいコトを先に書いてしまったが、この「LIFEBOOK TH90/P」の最大の魅力は「4つのスタイルで自由に使える」ということ。液晶画面ヒンジ部分の独自の機構により、その形態が物理的に変化するのダ!! シャキッ、カシャッ、シャコーン!! みたいな。
具体的には、ノートPCとして使える「ノートPCスタイル」、画面だけがユーザーに向き動画などを鑑賞しやすい「シアタースタイル」、キーボード面を格納してタブレットPCとして使える「タブレットスタイル」、画面の向きを自由に変えられる「バリアススタイル」となる。
この「LIFEBOOK TH90/P」、いわゆるコンバーチブルPCだが、Ultrabook™なのでモバイル利用も十分実用的。携帯性がイイし、上記のような変幻自在のスタイルで活用できる───場面に応じて使いやすい形状にして利用できるんですな。
で、実際にいろいろな場面で使ってみると、このコンバーチブルな液晶画面がヒッジョーにイイんである。便利。そして快適。
たとえば打ち合わせなどの場面。画面を右回りでも左回りでも180度回転させられるので、表示中の資料やドキュメントを相手に即見せられる。液晶のチルト角度は閉じた状態から180度開いた上向きの状態にまで自由に調節できるので、「見やすい向きと見やすい角度」で、相手に見せることもできる。
ひとりで使うときもこの液晶はイイ。たとえばカフェなどで「LIFEBOOK TH90/P」を使うとき、液晶を最も見やすい角度にサッと設定できるのはもちろん、「この資料は他人に見られたくないな〜」という場合は液晶の向きを変えて画面を覗き込まれにくくするようなこともデキる。
室内でデスクトップPCのかわりに使う「デスクトップリプレイスメントPC」としても、この「LIFEBOOK TH90/P」、かな〜りイイ感じ。前述のように13.3型ワイド液晶でありかつ2560×1440ドットという解像度があるので、Office系アプリやWebブラウザーを広々使えるほか、静止画や動画の編集なども快適に行える。
そして前述のような携帯性があり、かつ、「4つのスタイルで自由に使える」ので、持ち出したときの実用性が非常に高い。ノートPCにもなるし、必要に応じてタブレットPCにもなる。もちろんデジタルペンも使える。そして十分長いバッテリー駆動時間がある。仕事でもプライベートでもガッツリ使える、ちょっとゴージャスめなマシンが欲しい、というなら「LIFEBOOK TH90/P」ですな。イラストをやる人なんかにもかなりイイと思う。
てな感じで、それぞれ強い魅力を放つ富士通製デジタルペン対応PC×3機種。1024段階筆圧対応デジタルペンが使えて、当然タッチ操作もできるWindows 8.1搭載PCで、それぞれ活用幅が非常に広いマシンたちだ。さあどれを買おう、と考えて吟味すると迷いますな〜。あーもー面倒臭ぇ3機種とも買……いやいやいやいや、それはヤリ過ぎ。もうちょっとジックリ考えてみようと思う。
ともあれホントに優れた要素が詰まった3機種のPC。デジタルペンが快適に使えるWindows 8.1搭載PCを探しているなら、ぜひジックリとこれら3機種をチェックしてみてほしい。
品名 | ARROWS Tab QH55/M | ARROWS Tab QH77/M | LIFEBOOK TH90/P |
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CPU | インテル® Atom™ プロセッサー Z3770 (最大2.40GHz) | インテル® Core™ i5-4200U プロセッサー(最大2.60GHz) | インテル® Core™ i5-4200U プロセッサー(最大2.60GHz) |
OS | Windows 8.1 | ||
メモリ | 4GB | 4GB | 8GB |
ストレージ | SSD(約64GB) | SSD(約128GB) | Hybrid-HDD(約500GB) |
液晶 | 10.1型ワイドWQXGA (2560×1600) IPS Alpha液晶 | 12.5型ワイドフルHD (1920×1080)IPS液晶 | 13.3型ワイドWQHD (2560×1440) IGZO液晶 |
質量 | 約650g | 約980g(タブレット単体) 約1.67㎏(スリムキーボード接続時) | 約1.59kg |
駆動時間 (JEITA Ver1.0) | 約15.5時間 | 約16時間(タブレット単体) 約13時間(スリムキーボード接続時) | 約12.5時間 |
付属ソフト | Microsoft Office Home and Business 2013 ほか |