サイバー・コミュニケーションズ(4788 ナJ、676,000円)の2001年3月期の第3四半期(2000年10-12月期)は売上高27.6億円(前四半期比14.5%増、前年同期比88.3%増)、営業利益1.3億円(同10.2%減、同5.1%減)と予想通りの厳しい決算となった。前四半期比で、売上総利益率や営業利益率が低下、広告出稿件数も減少に転じた。
サイバー・コミュニケーションズはヤフーのメディア・レップであるが、ヤフーは中期的には代理店を通さない「ヤフー営業」を強化する方向にあると考えられ、これまでのようなヤフーブランドに頼った収益モデルは描き難い。現在の株価水準は、株価粗利益倍率、株価収益率共にヤフー以上に評価されており、割高感は否めない。レーティングは「売り」に引き下げる。
投資家は単純にヤフーとの"連想買い"をするべきではない。ヤフーや電通のブランドには一定の評価はできるものの、業界動向には十分な注意が必要だ。経営指標としては、利益の他に、メディア・レップとしての"真の稼ぎ"を表す、いわゆる粗利益(=売上総利益―販売手数料)に注目すべきである。
株価(円) |
676,000
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52週レンジ(円) |
370,000-1,320,000
|
(2001年1月31日) |
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発行済株数(千株) |
247
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時価総額(十億円) |
167
|
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ROE(%) |
3.1
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決算期 |
99/3
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00/3
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01/3予
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02/3予
|
03/3予
|
売上高(十億円) |
1.8
|
5.1
|
10.2
|
17.4
|
35.0
|
EBITDA(十億円) |
0.1
|
0.3
|
0.5
|
1.4
|
3.1
|
経常利益(十億円) |
0.05
|
0.2
|
0.3
|
0.7
|
1.5
|
当期利益(十億円) |
0.01
|
0.1
|
0.2
|
0.4
|
0.8
|
EPS(円) |
7,000
|
8,313
|
769
|
1,538
|
3,360
|
PSR(倍) |
0.8
|
2.1
|
16.4
|
9.6
|
4.8
|
PER(倍) |
96.6
|
81.3
|
878.8
|
439.4
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201.2
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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