セガ(7964 東1、1,690円)は、1月31日に急遽「構造改革プラン説明会」を催し、家庭用ゲーム機ドリームキャスト(DC)を3月31日で製造中止することを正式に発表した。
結論から言うと、家庭用ゲーム機事業から撤退し、ソフトメーカー路線へ転換する点は大いなる前進と評価できるが、ドリームキャスト事業からの完全撤退でないため将来的に収益性のマイナス要因となる恐れがあり、手放しで喜ぶのはまだ早い、と考える。
ゲーム機事業からの撤退で、2001年3月期は連結ベースで約800億円の損失が新たに発生する見込みである。その他に金融資産評価損30億円、ゲームソフト販売の不振などから、2001年3月期の業績予想は下方修正され、連結経常利益は479億円、税引利益は583億円、単体経常利益163億円、税引利益は892億円の赤字にそれぞれ下方修正された。
今後は、ソフトメーカーへ転換した構造改革をいかに収益として実現するかである。DC向けソフトが中心となる2002年3月期は、会社側は黒字化を絶対的な目標としていたが、現時点では難しいと考える。黒字化は、構造改革路線が軌道に乗り、他社製ハード向けのシェアが大半を占めるようになる2003年3月期と見るのが妥当ではないか、と考える。
株価(円) |
1,690
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52週レンジ |
733-4,380
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(2001年1月31日) |
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発行済株数 (株) |
158,538
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時価総額(十億円) |
268
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ROE(%) |
-35.7
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決算期 |
99/3
|
00/3
|
01/3予
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売上高 (十億円) |
266.2
|
339.1
|
260
|
EBITDA (十億円) |
28.2
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-16.8
|
-22.9
|
経常利益 (十億円) |
-7.3
|
-44.3
|
-47.9
|
当期利益 (十億円) |
-42.9
|
-42.9
|
-58.3
|
EPS (円) |
-270.5
|
-270.5
|
-367.7
|
PSR (倍) |
1.0
|
0.8
|
1.0
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PER (倍) |
-
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-
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-
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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