デジキューブ(7589 ナJ、509,000円)の株価レーティングは「保有」を継続する。スクウェア(9620 東1、2,575円)のファイナルファンタジーX(FFX)の発売が2001年3月から2001年7月に延期されることになったことが、目先の株価にマイナス材料となる恐れがあるためである。しかし、材料消化後に来期の業績動向を睨んだ株価を形成する段階に入ったところで、下値を拾っていく展開を予想する。2000年後半から同社の株価は下落を続けており、現時点でも株価は十分調整した水準にあると考える。
同社では、FFX発売延期による業績への影響を売上高89.3億円、営業利益12.51億円と見積もっている。従って、2001年3月期の業績予想を下方修正する。足下の状況、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「グランツーリスモ3」の発売延期もあることから、修正値は会社側発表の影響額より大きくした。2002年3月期については、FFXのずれ込みを主な要因として、上方修正する。
コンビニ向けキオスク端末事業が具体化してきた。このため、同社では自社リスクで展開する意向であったキオスク端末事業の計画を縮小する方針である。2000年末までに、500台をレコード店中心に設置する計画は、157台の実績に留まった。2001年3月期末での目標値1,000台も大幅に縮小し、500台とする意向である。逆にコンビニ向けキオスク端末事業は前倒しとなる見通しである。こうしたことから、キオスク端末事業はよりリスクが少なく、回収が早まることになり、同社にとってプラス要素が高くなった。株価見直し材料のひとつとしたい。
株価 |
509,000
|
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52週レンジ |
470,000-4,350,000
|
(2001年1月22日) |
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発行済株数(千株) |
17
|
時価総額(十億円) |
9
|
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ROE(%) |
2.5
|
決算期 |
99/3
|
00/3
|
01/3予
|
02/3予
|
03/3予
|
売上高(十億円) |
45.1
|
39.2
|
41.6
|
55.0
|
57.0
|
EBITDA(十億円) |
2.0
|
0.8
|
0.7
|
2.6
|
3.2
|
経常利益(十億円) |
1.7
|
0.5
|
0.1
|
2.4
|
2.9
|
当期利益(十億円) |
0.7
|
0.1
|
0.1
|
1.2
|
1.3
|
SPS |
2,683,036
|
2,333,571
|
2,404,624
|
3,179,191
|
3,294,798
|
EPS(円) |
38,810
|
8,810
|
17,341
|
69,364
|
72,254
|
PSR(倍) |
0.2
|
0.2
|
0.2
|
0.2
|
0.2
|
PER(倍) |
13.1
|
57.8
|
29.4
|
7.3
|
7.0
|
(注)EBITDA:償却前営業利益
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