ホシデン(6804 東1、4,100円)には決して派手さはないが、携帯電話とゲーム関連という2大需要を中心にした収穫単位がほぼ出来つつある。
また負の材料(赤字)であったTFT大型液晶におけるフィリップスとの合弁会社HAPD(ホシデン・アンド・フィリップス・ディスプレイ)に関しては合弁事業の解消を行っている。2001年には中国でのSTN(パッシブ)液晶の新設工場も稼動する計画で売上増に寄与することになろう。
同社の位置づけは素材型事業というよりも、組み立て加工との中間に属すると言える。中長期にわたる先進性や技術障壁の高さ等の要因には欠けるものの、少なくともここ1年から2年にかけては携帯電話とゲームという収穫単位がある程度明確になっており、堅調に推移すると考えられる。
2001年3月期は売上高2,089億7,100万円(前年同期比18.3%増)、営業利益225億6,900万円(同18.4%増)、経常利益228億3,900万円(同26.4%増)、当期純利益120億1,100万円(同87.3%増)を予想する。2002年3月期は売上高2,334億9,800万円(同11.7%増)、2003年3月期は売上高2,523億9,300万円(同8.1%増)を予想する。
予想される当期純利益の水準を考えると現状のPERはまだ低いと言えよう。2002年3月期のEPS189円×30倍(最近の部品業界の指標値)として、目標株価は5,600円の水準である。レーティングは「買い」である
株価(円) |
4,100
|
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52週レンジ(円) |
3,220-6,750
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(2000年12月19日) |
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発行済株数(千株) |
72,710
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時価総額(十億円) |
298.1
|
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ROE(%) |
16.6
|
決算期 |
99/3
|
00/3
|
01/3予
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02/3予
|
03/3予
|
売上高(十億円) |
160
|
177
|
209
|
233
|
252
|
EBITDA(十億円) |
16
|
23
|
27
|
29
|
31
|
経常利益(十億円) |
12
|
18
|
23
|
25
|
27
|
当期利益(十億円) |
3
|
6
|
12
|
14
|
15
|
EPS(円) |
48
|
92
|
165
|
189
|
202
|
PSR(倍) |
1.8
|
1.6
|
1.4
|
1.3
|
1.2
|
PER(倍) |
85.8
|
44.6
|
24.8
|
21.7
|
20.3
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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