日東電工(6988 東1、3,730円)は液晶部材の偏光板・位相差フィルムの最大手メーカーである。近年エレクトロニク向けの製品展開の強化、収益性重視の業容展開を図ってきた。同社の最大の強みは、それほど注目度の高くない副次(サブ)的な部材市場での寡占化を強めて収益性の安定化を図ってきたところにあろう。
2001年3月期は液晶光学フィルムと半導体関連が増収を牽引する見通しであるが、大型TFT液晶と半導体市況の最近の軟化傾向は、同社においても若干の影響を与えるものと考えられる。
ウィット・キャピタル証券では2001年3月期連結の売上高3,506億円(前年同期比7.8%増)、営業利益332億円(同24.9%増)、経常利益329億円(同20.1%増)、当期純利益147億円(同10.3%増)を予想する。
中期的には多用途の寡占化市場をベースにしていることもあり、2002年3月期の売上高3,850億円(同9.8%増)、2003年3月期の売上高4,246億円(同10.3%増)とほぼ会社側の予想水準に近い展開を予想する。
株価(円) |
3,730
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52週レンジ(円) |
3,440-5,250
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(2000年12月4日) |
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発行済株数(千株) |
170,955
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時価総額(十億円) |
625.7
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ROE(%) |
6.7
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決算期 |
99/3
|
00/3
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01/3予
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02/3予
|
03/3予
|
売上高 (百万円) |
297,104
|
325,398
|
350,618
|
385,085
|
424,609
|
EBITDA(百万円) |
28,952
|
43,112
|
51,438
|
59,360
|
68,071
|
経常利益(百万円) |
17,420
|
27,420
|
32,938
|
38,612
|
44,833
|
当期利益(百万円) |
6,739
|
13,399
|
14,783
|
23,107
|
26,840
|
EPS(円) |
43.4
|
78.4
|
86.5
|
135.2
|
157.0
|
PSR(倍) |
1.9
|
2.0
|
1.8
|
1.7
|
1.5
|
PER(倍) |
85.9
|
47.6
|
43.1
|
27.6
|
23.8
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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