11月27日付でフジテレビジョン(4676 東1、1,090,000円)の2001年3月期上期決算が発表された。通販事業は営業赤字になったものの、好調なスポット収入の伸びが牽引役となり、単体決算は大幅な増益となった。連結決算の営業利益は2000年3月期通期の71%に達した。2001年3月期通期の会社見通しも修正され、連結の売上高、経常利益ともに若干の上方修正となった。産経新聞が年金積立金の不足額41億円を一括償却する予定のため、持分法損失が期初見込みよりも16億円増えることになり、増収効果が薄れる見込みである。また、会員権などの評価損を特別損失として計上するため、当期利益は期初見通しよりも下方修正された。
スポットは下期に入ってからも好調で、10~12月はこの調子を維持できる見込みである。しかし、1~3月に関しては不透明感が強まっている。前年が高水準であったため、すでにピークに達した感があり、ウィット・キャピタル証券では1~3月は前年比横ばいと考える。
今回の決算内容と、会社見通しの修正を受けてウィット・キャピタル証券の予想値も若干修正した。ウィット・キャピタル証券では11月1日付カンパニー・レポートで、同社のファンダメンタルに変化はないものの、「出井発言」で下げた分株価の上値余地はあるとして、レーティングを「買い」に引き上げている。レーティングは引き続き「買い」を継続する。
株価(円) |
1,090,000
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52週レンジ(円) |
887,000-2,930,000
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(2000年11月27日終値) |
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発行済株数(千株) |
1,017
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時価総額(十億円) |
1,220
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ROE(%) |
6.8
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決算期 |
99/3
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00/3
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01/3予
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02/3予
|
03/3予
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売上高(十億円) |
392.5
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412.2
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429.0
|
429.2
|
429.4
|
EBITDA(十億円) |
41.3
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49.8
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56.3
|
56.3
|
56.5
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経常利益(十億円) |
29.3
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35.6
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47.5
|
48.0
|
48.2
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当期利益(十億円) |
14.8
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21.4
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21.5
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25.7
|
25.8
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SPS |
365,456
|
383,799
|
399,441
|
399,628
|
399,814
|
EPS(円) |
13,821
|
19,926
|
20,019
|
23,929
|
24,022
|
PSR(倍) |
4.7
|
3.1
|
3.0
|
3.0
|
3.0
|
PER(倍) |
86.8
|
60.2
|
59.9
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50.1
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50.0
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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