インターネットイニシアティブ(IIJ)(IIJI ナU、27.00ドル)は、日本における商用インターネット接続サービスの先駆者であり、国内では既に高いブランドを形成している。加えて、SI事業が第2の柱として成長し、2000年3月期の連結売上高は前期比71.3%増の253億円と好調に推移した。今後はインターネットデータセンター(IDC)事業を第3の柱に育てたい考えである。
一方で、国際回線使用料負担の重さやクロスウェイブコミュニケーションズ(CWC)(CWCI ナU、9.13ドル)における持分法損益のマイナスが大きな負担となっており、当面は純利益の赤字が続くとみられる。こうした中で、2001年3月期にはEBITDA(償却前営業利益)の黒字化、2002年3月期には国際回線使用料の低下等により営業利益の黒字化が予測される。
米国のPSINet(PSIX ナU、5.78ドル)やGENUITY(GENU ナU、4.88ドル)との比較では、IIJの連結PSRは3.6倍、EV/売上高倍率3.7倍であり、3社平均よりもやや高めの水準にある。しかしウィット・キャピタル証券では、CWCとの相乗効果、常に1歩先を行く新サービスの投入およびIDC事業への高品質ブランドの継承などによりIIJの将来性を高く評価しており、よってレーティングは「保有」からスタートする。
株価 (ドル) |
26.3
|
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52週レンジ (円) |
25.00-132.81
|
(2000年10月27日) |
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発行済株数 (千株) |
44,960
|
時価総額 (十億ドル) |
1.2
|
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ROE (%) |
-
|
決算期 |
99/3
|
00/3
|
01/3予
|
02/3予
|
03/3予
|
売上高 (百万円) |
14,769
|
25,302
|
34,410
|
43,390
|
53,280
|
EBITDA (百万円) |
111
|
-37
|
610
|
3,850
|
5,470
|
経常利益 (百万円) |
-1,510
|
-2,815
|
-2,230
|
520
|
1,640
|
当期利益 (百万円) |
-1,429
|
-4,785
|
-6,370
|
-4,684
|
-3,425
|
EPS (円) |
-31.78
|
-106.42
|
-141.68
|
-104.17
|
-76.18
|
PSR (倍) |
8.6
|
5.0
|
3.7
|
2.9
|
2.4
|
PER (倍) |
-
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-
|
-
|
-
|
-
|
(注)EBITDA:償却前営業利益
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