10月31日、角川書店(9477 東2、3,580円)が2001年3月期上期の決算を発表し、同時に決算説明会を開催した。
草創期から今日まで、常に斬新なマーケティングで話題を提供しつつ事業を拡大してきた同社も、いよいよ人並みの悩みで本格的に頭を痛めることとなった。それは売上不振とコスト削減である。2001年3月期上期決算の発表内容は、第1四半期の赤字転落と、先日の業績見通し下方修正を踏襲したものだが、象徴的だったのは、角川歴彦社長が口にした「これまでの神話は終わった」という言葉である。
同社は事態を深刻に受け止め、中長期的なコスト削減プランとして取り組んでいる一貫生産ラインの構築をも見直すこととなった。総額60億円の投資を予定していたが、土地取得を見合わせ、建物のみの9.5億円の投資に抑えることとした。一方、先頃、包括的な事業提携先として発表されたベネッセ・コーポレーション(9783 東1、6,000円)からは、顧客を囲い込むという、これまでの売り切りとは一線を画した事業モデルを吸収する。
株価(円) |
3,580
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52週レンジ(円) |
2,720-22,500
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(2000年10月31日) |
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発行済株数(千株) |
25,765
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時価総額(十億円) |
92
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ROE(%) |
5.3
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決算期 |
99/03
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00/03
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01/03予
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売上高(十億円) |
91.7
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107.7
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103.5
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EBITDA(十億円) |
8.7
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6.6
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2.2
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経常利益(十億円) |
8.1
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6.8
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1.9
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当期利益(十億円) |
3.7
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3.2
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0.8
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EPS(円) |
165
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131
|
31
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PSR(倍) |
4.7
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0.8
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0.9
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PER(倍) |
21.7
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27.4
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115.2
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(注)EBITDA:償却前営業利益
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