10月1日に誕生した、新生KDDI(9433 東1、628,000円)の今年度売上規模(会社予想)は2.3兆円規模となり、NTT(9432 東1、1,050,000円)に対抗できる一大勢力としての期待は大きい。一方で、モバイル事業の低迷や2兆円を超える有利子負債の存在、および企業風土の異なる3社の融合に時間を要するなど、多くの問題を抱えての船出である。
ウィット・キャピタル証券ではKDDIの次世代携帯電話サービスにおける優位性に注目している。投資効率の良さ、周波数効率の良さ、海外ローミングサービスや全国展開の早さなど、自社の強みを活かすサービス展開に成功すれば、巻き返しも不可能ではないだろう。その強みを活かすためにも、現世代でのシェア奪回が急がれる。まずはカラー液晶端末の本格投入で、少なからず回復基調に向かうと考える。
2001年度予想ベースでのROCE(使用総資本営業利益率)は1.2%と低く、EV/EBITDAは7.2倍で高めの水準にある。しかし、モバイル事業が少なからず回復基調に向かうと想定されることや次世代サービスにおける優位性などを考慮して、レーティングを「保有」とする。
株価
(円) |
628,000
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52週レンジ
(円) |
628,000-1,530,000
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(2000年10月13日) |
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発行済株数
(千株) |
3,743
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時価総額
(十億円) |
2,351
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ROE
(%) |
-
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決算期 |
99/3
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00/3
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01/3予
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02/3予
|
03/3予
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連結売上高 (百万円) |
1,246,582
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1,525,953
|
2,190,000
|
2,890,000
|
3,367,000
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連結EBITDA (百万円) |
269,050
|
288,060
|
510,555
|
580,050
|
652,020
|
連結経常利益
(百万円) |
50,866
|
-5,271
|
34,555
|
90,050
|
167,020
|
連結当期利益 (百万円) |
17,061
|
-10,468
|
4,555
|
51,329
|
95,201
|
EPS (円) |
4,558
|
-2,797
|
1,217
|
13,713
|
25,433
|
連結PSR (倍) |
1.9
|
1.5
|
1.1
|
0.8
|
0.7
|
連結PER (倍) |
137.8
|
-
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516.1
|
45.8
|
24.7
|
(注)EBITDA:償却前営業利益
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