9月8日に任天堂(7974 東1、17,900円)のアナリスト向け説明会が開催された。大容量の重厚長大型ゲームへの偏重、続編ばかりで遊び方に新味がない点について、山内社長は数年前から業界の危機と結びつけて常に警鐘を鳴らしつづけている。今回の説明内容の大半はこれまでの主張が繰り返されたものだったが、個別企業名が特定できるたとえ話を連発するなど批判内容は痛烈といえる。と同時に危機意識の深さが伺えるものであった。
退任がそう遠くないことを各所で発言している山内社長から、中長期的戦略のひとつとして、全世界的なポケモンのキャラクター展開が披露された。ポケモンは言語や文化の違いを超えて、世界中でヒットしており、ディズニーのような半ば普遍的なキャラクター事業を目指したい考えである。その一例として、ポケモンセンター構想を明らかにした。来年から世界中の主要都市10数ヶ所に選りすぐったポケモングッズを取り扱うセンターを開設し、土地ごとのオリジナルグッズを目玉の高額品として全世界にネット販売するものという。来年中にも、ニューヨークとロンドンに開設する計画である。これ以上の詳細な説明はなかったが、中長期戦略の一例であるポケモンセンター構想のさらに一例を紹介したことが強調された。
開示された情報からでは事業内容は将来性を判断することは難しいが、狙いはポケモンをより生活の一部に溶け込ませるようなブランド力アップにあると考える。不動産投資も発生すると思われるため、効率的な投資が望まれる。
詳細はこちら
関連記事はこちら
コンテンツ企業、生き残りと常勝の法則
ソニー(6758):コンテンツビジネスを加速
デジキューブ(7589):コンテンツ配信は緒についたばかり・・・
|