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ニュースの見方(3/30)        [ニュースの見方3月バックナンバーへ]
4月半ばまでに世界的な金融緩和の流れへ

 【欧州中央銀行 理事会で利下げ決定見送り】
(30日 NHK他各紙)
 欧州中央銀行は、かねて注目されていた29日の理事会で利下げを見送った。しかし、早ければ4月11日の次回理事会で日米英に追随して金融緩和に動く見通しだ。

 ●公算大きい、再度の上昇相場到来
 ユーロ圏経済は米国のIT崩壊に際して、日本やアジアに比べ対米輸出への依存度が低く、影響は限定的とみられていた。しかし、スウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキアといった携帯電話大手は販売計画を下方修正し部品への発注をキャンセルするとかドイツでは自動車の登録が二ケタの減少をみせるなどジワジワと米国景気減速の影響が出はじめているという。このように世界経済を牽引している米国経済の減速は、世界的に金融緩和の方向を明確にしつつあるようだ。

 この結果として、米国株価は4月以降中間反騰的戻り相場が展開される可能性が大きいが、同時に欧州、アジアそしてわが国も同様に金融緩和を背景とした、いわゆる過剰流動性相場が演出されることになろう。わが国では、これまで過剰流動性相場といえば、1971年のニクソンショック時の大量のドル買い介入で資金が市中にあふれ株価が大幅上昇した経験をもつ。また直近では1999年から2000年にかけて2000年問題でマネタリーベースが増え株価が急上昇したことがある。今回の日銀の量的緩和策のもと、ふたたび同じような性格の上昇相場が到来する公算は大きいとみてよさそうだ。

 【FINANCE Watchから】
 ●クウェートとの権益延長に全力~アラ石社長強調(29日)
 日の丸原油を持たずクウェートなど産油国に依存しなければならないアラ石の宿命が、株価を乱高下させている。クウェートとの契約期限は2年後。それまでは未確認情報で株価が大きくフレる展開か。こうした際の投資は大逆張り方針が着実に利を生む最良の道である。

■URL
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/03/29/doc2401.htm

 【FINANCE Watchから】
 ●ファッション業界のIT化促進で新会社~NTT-X、オンワード樫山など(29日)
 1999年から2000年にかけて株式市場を沸かせたIT相場は第1幕。この段階ではIT革命の推進のための通信インフラ整備それにPCなどIT関連機器、同部品の供給企業の銘柄が主役であった。だが米国のPCが行き詰まり、世界的にIT相場は崩壊した。しかし、いまは幕間。いずれ第2幕が開かれる。そのときのIT相場の主役はなにか。ここもと造船株なかで石川島播磨重工株が際立っている。全社をあげてIT化を推進していることが背景。

 第二幕は、こうしたITを活用して生産性を高める企業が主役となる可能性が大きい。その意味でファッション関連企業のIT化推進が市場でどう評価されるか。IT相場の今後を占う意味で注目されよう。週末のオンワード樫山株は小幅安で推移している。

■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/03/29/doc2395.htm

[内藤新二]
2001/3/30
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