【コール残高 量的緩和で2兆円減】
(24日日経朝刊)
日銀の金融量的緩和実施による影響に株式市場はことのほか関心を寄せている。コール市場から早くも資金は流出を始めたようだ。
●運用難の余剰資金の行方
コール市場の残高が、金融緩和策発表後のあった3月19日の翌営業日から資金がシフトを始め19日の24兆9,128億円からわずか3日間で1兆7,580億円も流出、1月以来の24兆円割れとなった。
こうした資金は前回同様、普通預金にシフトしたとみられる。だが早々に東京三菱銀行(8315)は21日、普通預金金利を引き下げ、他行も追随した。このため資金は再流動化することになるが、果たしてどこへ向かうのか。債券はバブル懸念があり、株式はまだリスクが大きい。となると、円安基調のもと、価格上昇期待のある米国債券に向かう公算が大きい。米国にとっても株価急落でいつ資金が海外に流出するかもしれず、わが国資金の流入は好都合である。
もっとも、株式市場とて、資金流入は期待できないにしても、円安は輸出関連株にプラスであることは間違いないだろう。
【都心の百貨店復調期待】
(24日日経夕刊)
消費が伸び悩むなかで、都心の百貨店の売上が上向いてきた。三越(8231)の本店の前2月期の店頭売上げは5%増と2期連続プラスという。
●株価の回復も近し
百貨店の長期低迷にようやく歯止めがかかってきたようだ。同社本店の店頭売上げは、巨人優勝セール効果を差し引いても2~3%の増収という。人口の都心回帰もさることながら、これまでは低価格専門店の攻勢や物価下落への対応が遅れたが、ようやく流通の簡素化や海外生産の強化などで価格競争力のある商品を開発しはじめたことが大きい。
もっとも、そのために百貨店のもつ高級志向というステイタスが失われる懸念はないのだろうか。ともあれ、最近の状況は明るさを増してきている。
このため、たとえば同社は、銀座店の婦人服売り場面積を2倍に増床する計画である。店舗経営でも、自主運営売り場の強化、さらに横浜店のリニューアル、多摩センター店のオープンと攻めの戦略に変わってきた。2003年度売上1兆円を目標にしている。
百貨店株はおおむね1998年~2000年安値圏で推移してきたが、そろそろ回復に転じても良い段階にあると見たい。
■URL
・三越
http://www.mitsukoshi.co.jp/
【FINANCE Watchから】
●シャープ(6753)PDA向けに<Java>採用(3/23)
同社はPDA(携帯情報端末)が将来爆発的に需要が拡大すると判断、ザウルス以来のヒット商品をめざす。<Java>採用はその一環だ。強みを持つデバイスとそれを組み合わせたインターネット時代の携帯情報端末の両建てが同社の基本戦略だ。週明けの株価は5日連騰と堅調。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/03/23/doc2359.htm
[内藤新二]
2001/3/26
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