【ビール・発泡酒出荷1月14%減】
(14日日経朝刊など)
キリンビール(2503)とサッポロビール(2501)は、毎月公表していたビール、発泡酒の出荷数量発表を取り止めた。
●公表継続のアサヒが人気に
その背景として過剰競争の防止が挙げられている。過剰競争は、その結果として不当廉売の助長、販売店への無理な押し込みなどにつながる。昨年11月には公正取引委員会が不当廉売防止のガイドラインを設定していた。
こうした風潮には、何もビール業界に限ったことではない。かつて証券業界でも各社別の毎月の株式出来高を公表していたが、これを取り止めた経緯がある。過剰競争の防止だ。株式の出来高がすなわち証券会社の実力との評価から熾烈な出来高競争が展開され、月別の出来高を巡って、昭和50年代には、証券会社の頭文字をもじってNN戦争などといわれた歴史もあるほど。結果として無理な営業から投資家との間に証券事故が多発した。
ビール業界も全く同じ背景とみてよく、公表中止は歓迎すべきと思われる。
ただ、公表継続のアサヒビール(2502)に市場人気がより高まる公算であろう。本日は、ディフェンシブストックとしてビール株全般が高いが、中でアサヒの株価が突出している。
■URL
・キリンビール
http://www.kirin.co.jp/
・サッポロビール
http://www.sapporobeer.co.jp/
・アサヒビール
http://www.asahibeer.co.jp/
【燃料電池電気自動車、公道テスト実用化へ一歩】
(14日産経朝刊など)
マツダ(7261)とダイムラークライスラーは、国内公道を使った試験走行を始める。
●エコカー開発で急騰
目下、自動車業界は燃料電池自動車開発にしのぎを削っている。この業界では環境を制するものは世界を制する、とまでいわれている。
燃料電池自動車は、水素と空気中の酸素を化学反応させることで電気エネルギーと水を発生させ、電気モーターによって走行する。したがって、排出物は水蒸気だけで二酸化炭素をはじめNOxなどの有害物質を一切発生しない。また、エネルギー効率もガソリンエンジンの2倍という、まさに究極のエコカーである。
ダイムラーは既に1997年にシカゴの路面バスとして納入実績があり、その技術は世界トップ級。マツダは環境技術の実用化で他社に遅れをとっていたが、ダイムラー、フォードのプロジェクトに参加、一気に形勢を挽回するのが狙いだ。
このニュースをうけて、本日の同社株は、前引け21円高の330円と急騰している。
■URL
・マツダ
http://www.mazda.co.jp/
【FINANCE Watchから】
●光通信がオン・ザ・エッヂ株を金融機関に売却
オン・ザ・エッヂ(4753)第2位の株主の光通信(9435)は、2月9日付けで保有株の一部を証券会社に売却した。売却株は1,800株(保有比率13.8%)の保有分のうち900株。
当該株売却に対し、市場ではまたぞろ資金繰りがよほど苦しいのでは、との憶測しきりである。2001年8月期中間決算の数字が全く読めないとあって、このニュースに概して好意的ではないようだ。だが、1月安値からの株価反騰は目をみはるものがある。当面割り切りで投資妙味大。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/02/13/doc1972.htm
・光通信
http://www.hikari.co.jp/
・オン・ザ・エッヂ
http://www.edge.co.jp/
[内藤新二]
2001/2/14
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