【キヤノン、世界初の3倍録画機能を搭載したデジタルビデオカメラ】
(8日FINANCE Watch)
キャノン(7751)は、世界初の3倍録画機能を搭載したデジタルビデオカメラを発売すると発表した。
●投資妙味は大きい
ビデオカメラ、デジタルテレビなどデジタル家電は今後10年間に60兆円の需要を生むと予測されている巨大市場である。それだけに本格的な普及期を迎えつつあるなかで、家電市場はまさに激震しつつある。メーカーは製品の多様化から特定製品に経営資源を集中する傾向があるようだ。
たとえば日立製作所(6501)は業界初のDVDビデオカメラ「DVDCAM」を独自で開発して他社に供給しようとしている。同社もデジタル機器に大きな期待を賭けている。
今週発表された2000年12月期決算では、デジタルカメラの売り上げが4倍になり黒字に浮上している。2001年12月期もカメラ部門の拡大を見込んでいる。今回発表された、このビデオカメラの成長性は大きく収益への貢献度大とみてよいだろう。
本日の寄り付きの株価は、いまのところ前日比若干安となっている。しかし株価は、昨年12月に底入れしていることは間違いない。株価収益率20倍強と割安であり投資妙味は大きいだろう。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/02/08/doc1941.htm
・キャノン
http://www.canon.co.jp/
【TDK、10-12月期連結純利益が減益に】
(9日日本工業新聞朝刊ほか)
TDK(6762)は2001年3月期第3四半期(2000年10-12月)連結決算を発表した。
●悪材料でも株価は小確り
今週に入って東芝(6502)、そして松下通信工業(6781)とIT関連企業の要である主力ハイテク企業が相次いで業績下方修正の発表、ないしは予想がなされている。
米国景気が、ITへの過剰期待が崩れることで変調をきたしているが、このことがアジア、わが国経済など全世界に暗い影を落とすようになってきた。米国市場が縮小すれば、米国への輸出メーカーは在庫増から生産調整に入り、その結果として企業収益はダウンする。
IT関連機器の中で、パソコン、携帯電話のメーカーは、ここへきて在庫削減に乗り出し、つれて電子部品メーカーの受注は軒並み前年比マイナスに落ち込み始めている。
同社も、携帯電話向けに積層チップコンデンサー、高周波モジュールなど、またパソコン向けのGMRヘッドなど、これまで同社の収益を支えてきた主力部品の1~3月受注はブレーキがかかる見込みだ。もっともIT関連企業の株価は、既に水準を大きく下げており悪材料は相当程度織り込んでいるとみたい。本日の株価は、逆に小確りしている。下値不安は乏しいだろう。
■URL
・TDK
http://www.tdk.co.jp/
[内藤新二]
2001/2/9
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