【横河電機が安藤電気を傘下に~NECから株式譲渡】
(1日FINANCE Watch)
横河電機(6841)は、NEC(6701)の持つ安藤電気(6847)の株式35%のうち33%を取得し傘下に置く。
●改革を歓迎し一段高に
同社は工業計器の最大手で世界でも高いシェアを誇る。石油・化学分野では圧倒的な強みを発揮している。一方、安藤電気は、最近通信関連が光通信向けに北米で急拡大しているが、半導体テスターのラムバスDRAM対応製品が苦戦している。
一方、同社も半導体テスターを手がけているが、主力ではない。しかし今後は、石油・化学分野での設備投資に高い成長力を期待することは難しく、高成長性のある半導体分野を拡充する必要性に迫られているとみてよい。
この業界のみならず、現在あらゆる業界で、選択と集中が潮流となっており、生き残りを賭けて企業の構造改革、リストラクチャリングに挑戦しているのが現状である。株式市場では、こうした改革を推進する企業を歓迎するムードが強く、昨日2月1日には1,060円、100円ストップ高(上昇幅制限いっぱい)となった。本日もさらに一段高で始まっている。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/02/01/doc1860.htm
・横河電機
http://www.yokogawa.co.jp/
・安藤電気
http://www.ando.co.jp/
・NEC
http://www.nec.co.jp/
【日航機ニアミス事故】
(1日朝日新聞他)
日本航空(9201)は、1月31日午後、日航機同士のニアミス事故を起こし乗員乗客計42人が重軽傷を負った。大惨事に至らなかったのは不幸中の幸いであるが、翌日株式市場で同社株は462円、前日比12円安とこのニュースを嫌気して下落した。
●当面は踊り場に
目下のところ、空港管制官、そして同社のどちらに原因があるのか明らかでないようだ。最近、ブリジストン(5108)、雪印乳業(2262)、三菱自動車工業(7211)など企業の不祥事が相次いでいる。いずれも先行き企業業績へのダメージを懸念して株価は大きく下落した。
もっとも、今回のケースは同社の業績に大きく影響するわけではない。だが、何故か、航空業界では同社の事故が目立つ印象は拭えない。仮に同社の体質に何らかの問題ありとすれば放置できない。
本日寄り付き後の同社株は小反発しているが、前日の下落幅を回復していない。同社株は、運賃体系の多様化で、業績が急回復しつつあることを受けて全般市況安に逆行して、ここ1年上昇してきた。しかし「エコノミー症候群」と呼ばれる血行障害問題に関し、同社が集団訴訟の被告に含まれているとの一部報道、そして今回の事故と逆風が吹き始めている。当面株価は踊り場を迎えよう。
■URL
・日本航空
http://www.jal.co.jp/
[内藤新二]
2001/2/2
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