【2月から電子認証サービス開始へ~セコムトラストネット】
(26日FINANCE Watch)
セコム(9735)の子会社セコムトラストネットは、イントラネット向け電子証明書の発行サービスを2月から開始する。これまでのIDやパスワードに頼るだけでなくPKI(公開鍵基盤)技術を応用して企業や団体内のネットワークへ導入を図る。ネット上でユーザー自身のデジタル署名を第3者の認証機関が証明するというもの。
そもそも、同社は警備サービスのトップ企業。システム警備を主力とするが、セキュリティーを軸に、最近はその延長線上に医療、教育そして本件であるネットワークへと事業を拡大している。同じ観点から航空測量のパスコ(2001年7月からセコムデジタルマッピング)、不動産のセコム朝日を傘下に入れ、一段とセキュリティーの延長線を伸ばす方向に変わりはない。同社の業績は、システム警備順調で増益基調が続いている。株価は、このニュースを歓迎するとみられるが、今の株価収益率は50倍弱と相対的に高いのが難点。今後の株価は、医療、教育など新規分野がいつ、どのような形で収益に寄与するかを見守ることになろう。当面、株価は、6,000~1万円の従来相場を繰り返すことになろう。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/26/doc1793.htm
・セコムトラストネット
http://www.secomtrust.net/
・セコム
http://www.secom.co.jp/
【村田製、受注額前年割れ】
(27日日経朝刊)
村田製作所(6981)は、2000年12月の電子部品受注額(同月まで3カ月移動平均)が前年同月比7%減少したことを明らかにした。受注額が前年同月実績を下回ったのは1998年11月以来。同社は携帯電話の基幹部品であるセラミック積層コンデンサーの世界シェア40%以上を持つトップメーカー。ノキアなど世界最大手の携帯電話メーカーが生産調整を進め、買い控えに転じたことが背景。全世界の電子部品生産の約半分を占めるわが国は電子部品王国。そのなかで同社はセラミック材料技術、薄膜技術、高周波技術など業界で圧倒的な競争力があり、数多くの世界トップシェア製品を持つ。同社がセキをすれば世界の携帯電話メーカーは風邪どころか肺炎すら起こしかねないという。
IT関連中心に、ここ数年電子部品の需要は急拡大しただけに、このニュースはわが国のハイテク株に少なからぬショックを与えよう。もっとも、株価は、こうした環境悪化を先見して同社株は既に大きく調整している。したがって株価は、このニュースで反落するとしても下値は限定的で、むしろ悪材料出尽くしとなる公算もあろう。
■URL
・村田製作所
http://www.iijnet.or.jp/murata/
[内藤新二]
2001/1/29
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