【東芝、次世代携帯のテレビ電話対応LSI~10月から量産へ】
(16日FINANCE Watch)
東芝(6502)は、次世代携帯電話に向けた画像処理用LSI「TC35273XB」を商品化。「IMT-2000」規格の次世代携帯テレビ電話やモバイル動画配信を可能にする基幹部品の生産を10月から量産する。
次世代携帯電話サービスは、NTTドコモ(9437)が今年5月から日本で開始。このサービスは、通信機、半導体、コンピュータ、ソフトなどなど幅広い分野で巨大な需要を創出しようとしている。
東芝は、昨年12月に商品化したモバイル動画配信用MPEG-4ビデオデコーダLSIに加え、今回の画像処理用LSIをラインナップし、次世代携帯電話のキーコンポネンツでの拡販で、この分野でのトップシェアを目指そうとしている。
同社は、次世代機種のW-CDMA/GSM両方式に対応できる複合端末の商品化も進めており、この端末に必須となる動画圧縮技術、無線通信規格のBluetooth技術、SDメモリーカードでも業界をリードしている。
まさに次世代携帯電話のすべてにおいて世界をリードするもので、「モバイル・インターネット」関連の中核銘柄としての評価を高める材料だ。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/16/doc1670.htm
・ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2001_01/pr_j1502.htm
・東芝
http://www.toshiba.co.jp/
【トヨタ、自社株2,500億円消去~持ち合い株を吸収】
(16日日経夕刊)
トヨタ自動車(7203)が総額2,500億円を上限とする自社株の買い入れ消去に踏み切る。一度に実施する規模としては過去最大(1面)。
同社の奥田碩会長は、日経連会長も務めており、早くから持ち合い株解消売りによる東京株式市場の低迷が3月にかけて再び金融危機を招くとの懸念を表明していた。今回の自社株買いの決定は、遅すぎる政府の株価対策に先立ち、民間企業が自ら立ち上がったものとして最大級の評価が与えられるものだ。
1990年代の米国株式市場が長期上昇した理由の1つに、企業の自社株買いがあった。新株式発行額より多い自社株買い消去により、市場の需給は改善され、同時に株主資本利益率(ROE)や1株当たりの株主利益を高める効果が大きかったからだ。
16日午後、このニュースが市場に伝わり、トヨタ株は引きにかけ大幅高し、同時に為替も円高に触れた。日本を代表する企業の自助努力は、他の企業の自社株買いを誘引することが予測されるため、東京市場の活性化へのきっかけとなる大材料といえる。
■URL
・トヨタ自動車
http://www.toyota.co.jp/
[袴田まさお]
2001/1/17
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