【遅すぎる首相の株価対策への言及~日本の政治を読む】
(15日FINANCE Watch)
アフリカ漫遊を続けていた森喜朗首相が帰路、アテネでの内政懇談でようやく株価対策に言及。これを受けて自民党が15日、亀井静香政調会長の直属機関として「証券市場等活性化対策特命委員会」を設置、自社株式の取得・保有を自由化することで持ち合い株解消売りの受け皿として活用できるようにする
「金庫株」の解禁など株価対策の本格的な検討作業に着手した。
天井が落ちてくるような需給悪への対策として、政府・自民党がようやく腰を上げたように見えたが、15日の東京株式市場の反発はいかにも鈍く、遅すぎる首相の株価対策言及に対し、マーケットでの反応は薄い。
個人金融資産に占める株式の比率は、米国が34.9%なのに対し、日本は7.4%(いずれも昨年9月末時点)。日本の個人金融資産は1,385兆円。仮に日本の株式保有率が10%引き上げられるようなら、138兆円の新規需要が発生する。これは金融機関の株式保有額約58兆円の倍以上の規模だ。
個人マネーを直接金融に導く手立てが根本的解決方式であり、特に緊急対策として検討すべき策は、「転換国債」ではなかろうか。
持ち合い解消株を政府資金で買い取り、これをパッケージ化し、元本保証で国が投資家に販売(2年凍結)すれば、結果として個人マネーが大量に流入する。株価対策は市場振興という発想が最も重要なのだ。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/15/doc1648.htm
【日本オラクルとJTB、出張管理ソリューションで提携 】
(15日FINANCE Watch)
日本オラクル(4716)とジェイティービー(JTB)は15日、出張管理ソフトなどで提携、総合的なソリューション事業を強化する。
日本オラクルは、企業がeビジネスを実現するためのソフトウエアを統合した「Oracle9i」を今夏に発売するなど、データベースとアプリケーションの各サーバソフトを組み合わせた事業を本格化させようとしている。
同社は、自社のデータベース管理ソフトや開発ツールを用い、継続的にソフトの使用料収入を稼いでいくことを狙っている。同社の戦略は、eビジネスにおける最も重要なデータベースとセキュリティ・インフラを整備し、この仕組みを企業に提供していくもので、日本オラクルの存在こそ、インターネットの成長を高めるといえる。
インターネット市場に対する社会的責任度でのポイントでは極めて高い同社株は、市場全体の調整の中で安値圏にあり、これらのニュースは徐々に株価材料として好感され始めるだろう。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/15/doc1653.htm
・日本オラクルニュースリリースサイト
http://www.oracle.co.jp/news/
・JTB
http://www.jtb.co.jp/
[袴田まさお]
2001/1/16
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