【ソニー、名刺入れサイズのIC辞書~広辞苑、英和など6冊収録】
(12日FINANCE Watch)
ソニー(6758)は、名刺ケースサイズの小型ながら岩波書店の「広辞苑」や英和辞典など全6冊の辞書を収録したIC電子辞書「DC-IC2050」を2月10日に売り出すと発表した。収録しているのは百科辞典「マイベディア」、「新英和中辞典」、「新和英中辞典」など。価格は3万円前後、月間1万台を生産する計画だ。
電子辞書も、ここまで大容量を収納できるようになったのか、の感が深く、同社の技術力の高さは大いに評価されよう。
もっとも、株式市場では、あくまでも業績の先行を見通し如何が評価される。このIC電子辞書の年間の売り上げは36億円に過ぎない。同社の年間総売り上げは1999年度で6兆7,000億円弱、営業利益2,400億円(連結ベース)。同社の売り上げ営業利益率3.6%(1999年度)としてIC電子辞書のそれは1億円強に過ぎない。株価は、最近ジリ高展開となっているが、為替差益への思惑があるようだ。同社は円ドルレートで1円の円安で年間60億円ほどの為替差益は発生する。社内レートは105円。利益寄与は極めて大きいといえる。
■URL
・記事
http://watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/12/doc1642.htm
・ソニー
http://www.sony.co.jp/
【大口径ウェハー量産、1年前倒し 住金・三菱マテ、来春から】
(14日日経朝刊)
三菱マテリアル(5711)は、住友金属工業(5405)と共同で直径12インチの大口径シリコンウェハーの量産を当初計画より1年近く前倒しで、2002年春から月産10万枚の生産体制を整える。半導体大手が大口径の12インチウェハー対応の次世代工場の立ち上げを急いでいることに対応するもの。
2002年春より供給過剰でバランスが崩れ市況が下落、半導体市場は調整局面を迎えている。今後コスト競争力を高める狙いで世界的に大口径ウェハー利用の量産工場の立ち上げを急いでいるが、DVD、家電、カメラなどデジタル新製品の相次ぐ登場で需要は着実に伸びるとの予測が背景にある。現在半導体市場は調整局面にあり、それを映してこうした半導体関連企業の株価は大きく下押ししている。あたかもIT革命は挫折したかのような株価の不振である。
しかし、株価の動向に反して、半導体生産のための設備投資は関連企業各社ともいずれも積極的である。同社株は、いち早く大口径12インチウェハー量産計画を明らかにしたことで株価は週明けは小反発している。
■URL
・三菱マテリアル
http://www.mmc.co.jp/
・住友金属工業
http://www.sumikin.co.jp/
[内藤新二]
2001/1/15
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