【NEC、上海・半導体合弁の能力を5割増強~350億円を投資】
(11日FINANCE Watch)
NEC(6701)は、中国・上海の半導体合弁会社の生産能力を増強する。「上海華虹NEC電子」の生産能力を、現在の月産2万枚(200ミリウェハ換算)から2001年12月までに5割増の同3万枚に引き上げる。「首鋼日電」では同5,000枚を同1万3,000枚に能力アップ。「上海華虹NEC電子」での設備投資は2001年度ベースで350億円程度。
日本の半導体メーカーは、半導体設備ではこれまで米国、アジアのメーカーに後れをとってたが、ここにきて積極姿勢に転じ、2000年度2,000億円(前年度1,500億円)を投入する予定。
中国は、携帯や他IT関連機器の成長が著しく、半導体需要の伸びが高いことから、システムLSIを増産するという。株価は、このニュースに極めて敏感に反応している。株価の材料としては評価は高い。背景に、携帯電話の将来の高い成長性があるからだ。
もっとも、半導体の在庫調整はまだ終わっておらず、半導体市況の回復は年央との見方が大勢であり、一本調子の株価上昇は難しいとみられる。
■URL
・記事
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/11/doc1619.htm
・NEC
http://www.nec.co.jp/
【ヤマハ発、新エンジン開発受注~対トヨタ、提携関係を拡大】
(11日日経朝刊)
昨年3月に提携したヤマハ発動機(7272)とトヨタ自動車(7203)は、4輪車用エンジン分野でヤマハが低公害型スポーツエンジンの開発をトヨタから受注、マリン分野ではヤマハと米フォード・モーターが北米で設立予定のレジャーボート用エンジン合弁生産会社にトヨタの出資を要請するなど、資本提携を機に関係を拡大する。
ヤマハが自動車で世界トップ級のトヨタと提携を密にすることのメリットは、極めて大きい。主力の2輪車に加えマリン分野、そして4輪車用エンジンと、収益の柱が揃うことになる。これで将来的に安定した収益の確保が可能になるとみられる。
株式市場では、全般市況が総崩れとなる中、同社株はこのニュースが高く評価され、堅調な推移を見せている。たまたま、円安・ドル高、円安・ユーロ高が進んでいるが、同社は欧州に強みを持ち、ユーロ高で受けるメリットが大きいことも株価を下支えしているようだ。
いずれにしても、同社株が全般安に逆行高していることに注目したい。
■URL
・ヤマハ発動機
http://www.yamaha-motor.co.jp/start-j.html
[内藤新二]
2001/1/12
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