【平均株価が大幅下落】
12月21日、東京株式市場は、平均株価が前日比491円安の1万3,423円と昨年1月以来の1万3,500円割れとなった。今年の高値が4月の2万833円であるから既に35.5%下落したことになる。
ここまで大きく下落した背景は、ひとつには米国経済の減速、しかもハードランディングのリスクが大きくなってきたことにある。米国経済が不況になれば、輸出先を米国に依存している欧州、アジア、それにわが国の景気も大きな打撃を受ける。ふたつには、政治の混乱、構造改革の遅れなども挙げられよう。
では、ここまで大きく下落した状況下で投資家はどう対応したらよいのであろうか。
まず、株価は、過去の経験則からみて高値から8~9カ月の調整でとりあえずは底入れするのが定石。既にこの12月で、およそ9カ月経過している。よって今は底値圏にあることは間違いなさそうだ。もっとも、底入れしたとしても1~2カ月は、1万3,000円~1万6,000円程度のゾーンの内でのもみ合いと予想される。したがって、新規に株式を購入希望の投資家は、ここは見送り、様子見が賢明であろう。また既に株式を保有し、しかも、それが大きく値下がりしている投資家は、この1~2カ月のうちに、保有銘柄を改めて検討し、選別のうえ、入れ替えなどをした上で次の上昇相場に備えるのが肝要と思われる。
なお株価の本格的回復は、年央以降とみておきたい。
■URL
・マーケット情報
http://www.watch.impress.co.jp/finance/market/index.htm
【日興ビーンズ証券が3本気配に対応~サービス画面のリニューアルも】
(21日FINANCE Watch)
日興証券(8603)の系列である日興ビーンズ証券は、“3本気配”と“寄前気配”の情報サービスを新設する。
株式委託手数料が99年10月に自由化されたのを機にオンライン証券の人気が急上昇、いまや証券会社数は50社を超え、口座数は130万件を上回るほど。より安い手数料が最大の魅力だが、それだけに競争も激化し、淘汰、再編の動きも活発である。オンライン証券各社は、商品の品揃え、質の高い、かつ豊富な情報提供などで激戦を乗り越えようとしている。上記サービスもその一環。もっとも他社の追随も予想され、株式市場の評価としては小さい。日興証券の株価は、むしろ最近の株式市場低迷を映して、ここ連日安い日が続いている。
■URL
・記事
http://watch.impress.co.jp/finance/news/2000/12/21/doc1502.htm
・気配わかる君
http://www.nikkobeans.co.jp/AboutUs/L0169772/guest/G800/anb/
anb00125.htm
・寄前気配に係る注意点について
http://www.tse.or.jp/news/release/article/200012/001215_a.html
・市場情報の拡充について
http://www.tse.or.jp/news/release/article/200011/001120_a.html
[内藤 新二]
2000/12/22
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