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ソフトバンク・ブロードメディア 橋本太郎代表
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ソフトバンク(9984)グループにおける放送・ブロードバンドメディア関連の事業統括会社ソフトバンク・ブロードメディア(SBB)、米国Akamai、ソフトバンク・テクノロジー・ホールディングス(SBTH)の3社は28日、インターネットコンテンツの配信を高速化する技術・サービスを日本で展開する合弁会社「アカマイ・テクノロジーズ・ジャパン」を4月に設立すると発表した。
合弁会社の資本金は4億5,000万円で、出資比率はSBBが55%、Akamaiが40%、SBTHが5%。社長には橋本太郎SBB代表が就任し、取締役にはジョージ・コンレイデスAkamai代表、孫正義ソフトバンク代表、ロバート・ボールAkamaiヴァイスプレジデント、石川憲和SBTH代表がそれぞれ就任する。
アカマイの顧客は(1)放送・出版メディアなど大手コンテンツ提供会社(2)情報検索をはじめとするポータルサイト運営会社(3)一般企業―を対象に、これらのエンドユーザーが顧客企業のサイトにアクセスする際「Akamai」技術を使ってコンテンツ配信を2~10倍に高速化し、信頼性の向上も図る。「Akamai」は応用数学を用いて配信の最適化を行うことでアクセス渋滞を回避することが可能。Akamaiのネットワークは世界55カ国以上にサーバーを8,000台以上設置し、473社の通信ネットワークと直結している。米国での顧客企業数は3,600社以上あり、米国大統領選挙でCNNのWebサイトにアクセスが集中したときでもサーバーがダウンしなかったことで有名。
具体的なサービスとしては、(1)Akamaiサーバーから最適化されたコンテンツを配信しユーザーが快適に利用できる環境を提供する「Akamai FreeFlow」、ビデオ・オン・デマンドなどライブや録画のストリーミング・データを複数の経路で配信、パケットロスや遅延による配信ミスを防ぐFreeFlowのストリーミング版「Akamai FreeFlow Streaming」、指定時間にコンテンツを自動更新する技術とネットワーク管理技術をパッケージ化した「Akamai EdgeSuite」、スライドショーやストリーミングメディア、ユーザー登録、Q&Aなどを統括するオンラインプレゼンテーションやライブイベントのバックエンドサービス「Akamai Forum」の4本を日本でも提供していく予定。
同日、会見した橋本太郎SBB代表は「これまでSBBはデジタル衛星放送など放送分野を主体として1年間展開してきたが、インフラが進化するなかで今後は放送とインターネットのゲートウェイカンパニーとして両者の融合を推進していく」とグループとしての方向性を指摘したうえで、「ブロードバンドのインフラ事業とは別にブロードバンドを活用するサービス、ツール、コンテンツを中心に展開する事業も確立していく。それを具体化したのが今回のアカマイであり同じく4月に設立するオンライン・ストレージサービスのエックス・ドライブだ」と述べた。
■URL
・ソフトバンク・ブロードメディア
http://www.broadmedia.co.jp/
・ソフトバンク・ブロードメディアグループ各社
http://www.broadmedia.co.jp/group.htm
・Akamai
http://www.akamai.com/
(別井貴志)
2001/03/28
18:26
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