eコマースの決済や物流業務などを専門に手掛けるイーコンテクストは26日、eコマースサイトに出品している企業などと提携、企業のサンプル品やカタログなどを希望する消費者に提供するサービスを今年7月から始めると明らかにした。当面はイーコンテクストが提携するeコマースで買い物をしたユーザーが対象で、買い物の商品と同梱でサンプル品やカタログを送る仕組み。サンプル品などを請求した消費者にはポイントを付与することにしており、提携eコマースの利用拡大につなげる。

　 このサービスは「ザ・御用聞き」という名称で、イーコンテクストは専用のページをつくり、同社のホームページや提携eコマースのサイトからリンクしてユーザーを誘導する。サンプル品やカタログ、販促ノベルティー品などは、希望する企業から無料で調達、消費者にも無料で提供する。配送は、イーコンテクストが担当する。

　 サンプル品などを提供する企業からは若干の手数料を請求する計画。企業にはPR効果があり、消費者にはネット上の買い物と同時に興味のあるサンプル品などを手軽に入手できるメリットがある。消費者に付与されるポイントは、eコマースサイトでの商品購入費や手数料の割引などで還元される。

　 イーコンテクストは、このサービスに関してビジネスモデルの特許を申請した。同社は、2000年5月にローソン（2651）、デジタルガレージ、TIS（9751、旧東洋情報システム）、三菱商事（8058）が共同出資で設立した。今年2月末現在で決済や物流を請け負っている提携eコマースサイトは約100にのぼる。