大和証券グループ（8601）は21日、同グループのブランド・ステートメントを策定し、今後それを実践していくための商品・サービスの開発や提供に積極的に取り組んでいくと発表した。

　 経済のグローバル化やITの進展により劇的に変化する顧客の意識や行動に対応するため、同グループでは昨年10月26日に「コーポレートブランディング・プロジェクト」を発足させ、企業ブランドの確立に取り組んできた。その基本的な価値観として今回最適な提案と的確な情報を通じて顧客の期待を上回るサービスを提供する「並はずれたお客様志向」、会社や事業の枠を超えて幅広いサービスを提供する「グループとしての継ぎ目のない連携」、標準的なサービスを超えるサービスを提供する「専門性に裏打ちされた革新性」の3つの視点を定めた。

　 まず、今回のステートメントがグループ内に浸透するようにグループの横断的な研修プログラムを実施し、グループブランドに関する小冊子「ブランドブック」を全役職員に配布する。また、経営陣と社員が直接対話を行う「マネジメント・キャラバン」も実施する。対外的にも、効果的にグループブランドの浸透を図るため積極的な広告活動を展開していく。

　 こうした内外の浸透プログラムを通じて、大和証券グループのブランドを確立させ、企業価値の増大を目指す。原良也CEO（最高経営責任者）は「厳しい環境だからこそブランディングに取り組んでいかなければならない。グループの中期経営計画の最大の目標ははリテール営業資産の拡大で、これを達成し勝ち残っていくためにはブランド資産と優れたサービスを提供できる社員の力が必要だ」と覚悟のほどを述べた。